プレスリリース
平成24年度「自給飼料活用型TMRセンターに関する情報交換会」の開催

- トウモロコシサイレージ等の高栄養・高品質自給粗飼料を活用したTMRの調製・給与 -

情報公開日:2012年11月12日 (月曜日)

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
全国酪農業協同組合連合会

ポイント

  • エコフィードを含む自給飼料を活用したTMR(完全混合飼料)の利用促進と安定供給を図るための支援組織として、TMRセンターはますます重要です。
  • 全国のTMRセンター間の連携と、行政・研究・関連団体等を含めた支援体制の強化を図るため、情報交換会を12月4日から、発明会館で開催します。

概要

わが国の畜産は、輸入飼料への依存度が高く、その経営は海外の穀物価格変動に大きく影響される状況にあります。特に今年度は、干ばつによる米国産穀物の生産量減などにより、10~12月期の国内配合飼料価格が各社平均でトン当たり4,800円近い値上がりを見せるなど厳しい状況にあります。その中で、自給粗飼料の栄養価・品質や収量を高め、濃厚飼料への依存度を低減する取り組みは、足腰の強い畜産を営んでいく上で重要な方策といえます。

ここ数年来、畜産経営の安定化を図る支援組織としてTMRセンターが全国で定着し、画期的な飼料供給体制として畜産農家からの期待を集めています。北海道において先駆的に開始された自給飼料活用型TMRセンターに対し、これまでの府県におけるTMRセンターは、輸入飼料購入型のメニューが多かったものの、昨今は、国産エコフィードや、トウモロコシサイレージなどの高栄養自給粗飼料を積極的に調達・利用するセンターが増えつつあります。

そこで、コントラクターとの連携や粗飼料の広域流通を通じ高栄養自給粗飼料の利用を進めているTMRセンターの最新情報を提供いただき、自給粗飼料の利用率向上をめざすとともに、全国のTMRセンター間の連携と、行政・研究・関連団体等を含めた支援体制の強化を図ることを目的に情報交換会を下記のとおり開催いたします。

報道機関の皆様には、当情報交換会について広くご案内いただきますとともに、当日は是非、ご参加の上、取材にお越しいただき、紙面、番組等でご紹介いただければ幸いです。

1. 開催日時

平成24年12月4日(火曜日) 13時00分~17時00分
平成24年12月5日(水曜日) 9時00分~12時00分

2. 開催場所

発明会館 (東京都港区虎ノ門2-9-14)

3. 参加申込

参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要です。
(報道関係者の方は事前申込不要。)

当情報交換会の詳細(開催要領)は、下記「関連リンク」をご覧ください。


詳細情報

用語解説

TMR
Total Mixed Rationの略で完全混合飼料ともいう。トウモロコシ、牧草などのサイレージや乾草、穀類、生粕類などを適切な割合で混合した、牛が必要とするすべての栄養成分をバランス良く含む飼料のこと。TMRを導入することで牛の採食量が増えて乳量が増加し増体速度が向上する。また、原材料に未利用資源が活用できるなど、経営にもたらすメリットも多い。

TMRセンター
TMRの調製は多労な作業であり、大型の機械、施設が必要である。そこで、一括してTMRを調製し畜産農家に搬送する方式が効率的であり、その調製基地がTMRセンターである。大量にTMRを調製するTMRセンターは、種々の費用においてスケールメリットが発揮されることから、個別の農家で調製する場合に比べて、安価なTMRを供給することが可能となる。