ポイント
- 農研機構は、「れんこんへの『カモ被害』把握のための食痕識別標準作業手順書」をウェブサイトで公開しました。
- 収穫したレンコンにえぐられた傷があった場合に、鳥(マガモ、カルガモ、オオバン)による食害であるか識別する手順を解説しています。
- 様々な形の食痕(レンコンに付いた傷)の実例写真を収録しました。本手順書と照らし合わせることで、加害種を推定し、鳥によるレンコン食害の正確な把握につなげることができます。
概要
農研機構は、「れんこんへの『カモ被害』把握のための食痕識別標準作業手順書」を2025年10月15日に公開しました。
レンコンをハス田の泥中から収穫した際、えぐられた傷があって出荷できない場合があります(一例が図中赤枠内)。夜のハス田でカモ類の群れが見られるため、カモによる食害(いわゆる「カモ被害」)と考えられてきました。しかし、実際にどの種類の鳥が食害しているかは長らくわかっておらず、正確な被害の把握に至っていませんでした。
農研機構はこれまで、カモ類とバン類の一部の鳥(マガモ、カルガモ、オオバン)が泥中のレンコンを食べることを解明し、その食痕(レンコンに付いた傷)の形の特徴を、鳥のくちばしの形と対応させて整理しました。
本手順書は、これらの成果をもとに、レンコン産地で得られた様々な食痕の実例写真を収録し、病虫害等による傷との違いや、どの鳥による食害と考えられるかを解説しています。収穫したレンコンに傷があった場合、本手順書と照合し、これまで不確かだった鳥による食害の根拠を客観的に示すことができます。
【利用方法】
- 以下のURLより、標準作業手順書のサンプル版(PDF)をどなたでもご覧いただけます。
- 標準作業手順書全編のご利用には利用者登録(無料)またはログインが必要です。以下のURLより、「ログイン/利用者登録」のページにアクセスすることができます。



れんこんへの「カモ被害」把握のための食痕識別標準作業手順書
URL : https://sop.naro.go.jp/document/detail/194
問い合わせ先
研究担当者 :
農研機構畜産研究部門動物行動管理研究領域益子 美由希
広報担当者 :
農研機構畜産研究部門研究推進室 渉外チーム丸尾 幸絵