ポイント
- 農研機構は水稲移植栽培における除草剤体系処理によるナガエツルノゲイトウ防除技術標準作業手順書を6月24日ウェブサイトで公開しました。
- 本手順書は、難防除外来雑草のナガエツルノゲイトウを対象として、水稲移植栽培を行う水田における防除技術の作業手順をわかりやすく解説しています。
概要
農研機構は、6月24日に「水稲移植栽培における除草剤体系処理によるナガエツルノゲイトウ防除技術標準作業手順書」を公開しました。

ナガエツルノゲイトウは特定外来生物に指定されている多年生雑草で、河川や水路、水田などに侵入・定着しています。近年、東北以南の水稲作で問題となっており、侵入した水田での早期防除と分布拡大防止対策が求められています。
ナガエツルノゲイトウがすでにまん延している水田では、水稲の移植栽培期間中と収穫後の2時期に防除することが効果的です。水稲の移植栽培期間中は、有効な除草剤2剤を散布する「体系処理」で、収穫後は「非選択性除草剤の散布と耕起の組み合わせ」で防除します。これらの防除技術を活用することで、水稲移植栽培期間中のナガエツルノゲイトウによる雑草害を軽減します。また、ナガエツルノゲイトウは節を含む切断茎や根の断片からの栄養繁殖によって増殖します。そのため収穫後のほ場管理により越冬する地下部が防除されることで、地域へのまん延防止が期待されます。
本手順書では、ナガエツルノゲイトウが発生している地域の普及指導員や営農指導員、生産者向けに、技術の概要や特徴、作業手順を、実証事例を交えて解説しています。
【利用方法】
- 以下のURLより、標準作業手順書のサンプル版(PDF)をどなたでもご覧いただけます。
- 標準作業手順書全編のご利用には利用者登録(無料)またはログインが必要です。
以下のURLより、「ログイン/利用者登録」のページにアクセスすることができます。
「水稲移植栽培における除草剤体系処理によるナガエツルノゲイトウ防除技術標準作業手順書」
問い合わせ先
研究推進責任者 :
農研機構 植物防疫研究部門 所長大藤 泰雄
研究担当者 :
同 雑草防除研究領域 主任研究員井原 希
広報担当者 :
同 渉外チーム長久保田 健嗣