プレスリリース
第17回木原記念財団特別賞を農研機構 東北農業研究センター 中村俊樹サブチーム長が受賞

情報公開日:2009年5月29日 (金曜日)

ポイント

  • 社会貢献に繋がる生命科学分野の独創的研究を実施している研究者に送られる「木原記念財団特別賞」を東北農研研究者が受賞。
  • 世界初のモチコムギと甘味種コムギを開発し、さらにそれらの新規コムギが新たな加工素材として食品産業で活用されている点が評価された。

概要

第17回木原記念財団特別賞を、『コムギの澱粉変異の遺伝的解析及びその育種的利用』の成果を上げた農研機構 東北農業研究センター(所長 岡 三徳)の中村俊樹めん用小麦研究東北サブチーム長が選ばれ、5月15日に横浜市立大学木原生物学研究所(横浜市戸塚区)において授与式が行われました。

木原記念財団特別賞は、生命科学の分野で、独創的かつ社会貢献に繋がる研究を行っている研究者を励まし、顕彰し、今後の研究発展の一助とするため、満50歳以下の研究者を対象に、選考され決定した場合に1件贈呈されます。

(財団法人木原記念横浜生命科学振興財団HP:木原記念財団学術賞・特別賞
(http://kihara.or.jp/annex/past_winners.html )

受賞研究の概要

受賞対象となった研究は「コムギの澱粉変異の遺伝的解析及び育種的利用」です。

本研究において、コムギの遺伝学、分子生物学という基礎研究を重ねることで、世界初のモチコムギと甘味種コムギを開発した点、さらにそれらの新規コムギが、新たな加工素材として食品産業で活用されるという応用に結びついている点が評価されました。

それら一連の研究で得られた新規コムギを開発する手法は、遺伝資源の利用と現在世界的に普及しているDNAマーカー選抜技術を組み合わせることにより、さらに今までに無い新しいコムギを世に送り出す可能性を秘めたものとして注目されています。