プレスリリース
(お知らせ)スマート放牧に関する実証成果をとりまとめました

- 荒廃農地の再生と環境保全効果の高いスマート放牧の実施に貢献 -

情報公開日:2024年3月29日 (金曜日)

ポイント

  • 農研機構を中心とする研究グループは、スマート放牧に関する実証成果をとりまとめた冊子を本日ウェブサイトで公開しました。
  • 本冊子では、荒廃農地を再生しスマート放牧を実施する上で必要となる技術と、その導入費用を一定額以下に抑える考え方等を分かりやすく解説しています。
  • 本冊子を活用することで、環境保全にも配慮した放牧地の整備と、スマート機器を活用した放牧管理の実施に貢献することが期待されます。

概要

農研機構を中心とする研究グループ(西日本スマート放牧コンソーシアム)は、2024年3月29日にスマート放牧に関する実証成果をとりまとめた冊子を農研機構のウェブサイトで公開しました。

【掲載URL】
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/162121.html

人口減・労働力不足が進行する中、放牧は農地保全と省力的な家畜生産を両立する飼養方法です。特に中山間地域では、就農人口の減少を背景とする荒廃農地拡大が続いていますが、放牧は荒廃農地の再生にも大変有効な手段です。しかし、放牧の実施には牛の餌となる牧草の確保や放牧牛の確認の省力化等、複数の課題がありました。本冊子では、これらの課題を解決するスマート技術や導入費用算出法等を紹介しています。

荒廃農地の再生技術、放牧期間の延長技術、鶏ふんを効率的に散布する技術、放牧牛の位置を看視する技術、電気牧柵の電圧を監視する技術に加え、複数の技術の導入を一定額以下に抑える考え方等も紹介しており、写真やイラストを用いて分かりやすく解説しています。

本冊子に掲載した技術の導入により、放牧実施者にはもとより、荒廃農地対策が必要な地域等で、農地保全と環境保全効果の高い畜産経営に役立つことが期待されます。

関連情報

予算:スマート農業実証プロジェクト(スマート農業産地形成実証)「荒廃農地の再生による環境保全効果と生産性の高いスマート放牧体系の実証」

問い合わせ先
研究推進責任者 :
農研機構西日本農業研究センター 所長西田 智子
研究担当者 :
同 周年放牧研究領域 上級研究員平野 清
広報担当者 :
同 研究推進部研究推進室 広報チーム長阿部 弘実