刊行物

落葉果樹の溶液受粉について 2014年3月改訂版

カテゴリ
園芸・茶
技術紹介パンフレット
技術紹介パンフレット
研究資料
タイトル
落葉果樹の溶液受粉について 2014年3月改訂版
発行年月日
2014年3月27日
概要

溶液受粉は、花粉を懸濁した溶液をスプレー等で柱頭に散布することで受粉を行う方法で、受粉作業の省力化を目的として開発された技術です。

期待される効果としては、短期間に作業が集中する人工受粉作業時間が省力化できること、少量の降雨でも作業ができ天候に左右されにくいこと等が挙げられます。

農研機構果樹研究所では、平成16~18年度農林水産研究高度化事業(その他参画機関:愛媛県立果樹試験場、高知県農業技術センター、和歌山県農林水産総合技術センター、秋田県農林水産技術センター、松下電池工業株式会社)において、落葉果樹の溶液受粉技術の開発に取り組みました。その結果、キウイフルーツやニホンナシ「幸水」では、慣行の梵天による人工授粉と遜色ない結実率や果実品質が得られることが明らかになりました。

そこで、開発したキウイフーツならびにニホンナシの溶液受粉の方法について、液体増量剤の作成方法、購入花粉の取り扱い方法、受粉の注意点などをわかりやすく取りまとめたマニュアルを作成しました。ニホンナシについては、これまでは「幸水」のみで利用可能としておりましたが、その後の研究により「あきづき」および「秋麗」についても利用できることが確認できましたので、2014年3月に改訂版を作成しました。溶液受粉を導入しようとお考えの生産者の皆様に、本マニュアルをご覧いただき、参考としていただければ幸いです。