「旬」の話題

上品な甘さ「べにはるか」

冬は焼き芋の季節です。焚き火で焼き芋とまでいかなくても、軽トラックの焼き芋屋さんや「石焼き芋~」という売り声は冬の風物詩です。ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なサツマイモは美容や生活習慣病の予防にも良いと言われ、冬のおやつに最適です。
サツマイモの収穫は8月頃~11月頃ですが、しばらく貯蔵することで甘みが増し、晩秋から冬にかけてホクホクとした美味しいものになります。

べにはるかの外観今、「とても甘くて美味しいサツマイモ」として話題になっているのが(独)農研機構 九州沖縄農業研究センターが2007年に育成した新品種「べにはるか」(注)です。日本テレビ『満天☆青空レストラン』(10月20日放映)などで紹介され、インターネット上でも多くの記事を見かけます。

新しい品種のため、まだ生産量は多くありませんが、スーパーでもしだいに見かけるようになりましたし、インターネットの通販などで購入できるようです。皆様も是非、お試し下さい。

(注)インターネット等で「紅はるか」と表記されていることが多いですが、正しい品種名は「べにはるか」です。また、商標名の「甘太くん」、「紅優甘(べにゆうか)」、「紅天使」なども、品種は「べにはるか」です。

べにはるか:お菓子・焼き芋に適するサツマイモ

「べにはるか」は糖の含量、特に麦芽糖が多く上品な甘さのサツマイモ新品種です。いもは紡錘形で、揃いも優れています。蒸す、焼くなどの加熱調理後の肉質は、掘りたてはやや粉質ですが、貯蔵すると粘質になり、甘みがさらに増してきます。滑らかな舌触りが特徴で喉に詰まりません。冷えても美味しいと評判です。

焼き芋や天ぷらにするととても美味しいですし、滑らかさを活かし、ペーストにしてお菓子に利用するのに最適で、既に、スイートポテトやプリンなどに利用されています。「べにはるか」は、現在、鹿児島県、大分県、千葉県や茨城県などで生産されています。

焼き芋にした「べにはるか」べにはるかを使ったお菓子(市販品)