九州沖縄経済圏SFCプロジェクト

米粉用米の産地拡大と米粉適性の解明 (米粉生産)

1. 背景・課題

米粉は古くから煎餅、団子、和菓子等の原料として使われています。最近では細かくする製粉技術が進歩し、パンやケーキ等の開発に加えて、小麦アレルギーの消費者も食べられる米粉100%パン等の商品の開発も進んでいます。世界ではグルテンフリー市場が拡がり、米粉利用拡大への期待が高まっています。その一方で、国内では、需要を満たす米粉生産量が不足しています。
農研機構では、多収で米粉100%パンの加工適性が極めて優れる品種「ミズホチカラ」を開発し、2019年の生産量は数千トンまで増加しましたが、極晩生のため多収を得るためには栽培上、留意すべき点がいくつかあります。そこで、九州圏内の公設試、民間企業等と農研機構が連携して、多収栽培技術SOP(標準作業手順書)の作成とこれを用いた普及活動を行い、生産拡大に取り組みます。また、「ミズホチカラ」の栽培が困難な地域には、新たに開発した中生で米粉適性が優れる品種「笑みたわわ」等について、栽培適性の評価及び生産物の実需者評価を行ない、その結果を活用して普及拡大を図ります。

2. 目標・事業化に向けた取組、技術によって想定されるビジネスモデル

  • 「ミズホチカラ」の単収増大によるパン用米粉の生産拡大
  • 「ミズホチカラ」より成熟期が早い「笑みたわわ」の産地拡大による米粉の生産拡大
  • 国産米粉の海外への販路拡大

3. プロジェクトに参画する関係者

熊本製粉株式会社
株式会社兵四郎ファーム

4. プロジェクトに関する写真

「ミズホチカラ」の草姿
「ミズホチカラ」の米粉パン
「笑みたわわ」の米粉パンケーキ

5. 関連する標準作業手順書(SOP)