畜wG04:(有)トールファーム(広島県庄原市)


実証参加教育機関
広島県立庄原実業高等学校
実証課題名
搾乳ロボット併用『ハイブリッド酪農』による労働力不足の解消と労働生産性の向上に向けた実証
経営概要
搾乳牛178頭 育成牛126頭

導入技

①LELY搾乳ロボットA5、②搾乳ロボットとミルキングパーラーの併用による新規ハイブリッド搾乳

労働時間52%削減、個体乳量3%増、経産牛1頭当たりの売り上げ原価6%削減、乳牛1kgあたりの売り上げ原価9%削減、頭数12%増、原乳売上高15%増、売上高営業利益率2.1%増

実証成果の概要

  • ミルキングパーラー(低泌乳牛群)と搾乳ロボット(中・高泌乳牛群)を緩やかに仕分けした新たな牛群管理方法や 牛舎内の動線確保、PMRの組成調整などにより、令和2年12月の労働時間をミルキングパーラーのみと比較して 約40%削減(年間搾乳時間10,884時間/186.7頭→6,311時間/179.4頭)し、労働力不足を解消。

導入技術の効果

人材育成の効果(参加した学生の声)

  • 農業高校の学生11名に対し、自動搾乳ロボットやミルキングパーラーを用いて生産現場での実践訓練を4回、専門家や生産者による講義を11回実施。実証後のアンケートの各設問※に対する肯定的意見の平均値は、92.4%であった。(※スマート農業の取組への理解度、トールファームでの実習理解度、講義の理解、担い手不足の解消、実証への理解度)
  • 参加した学生からは、ハイブリッド搾乳方式によるスマート酪農によって、人や牛に優しい酪農を目指すことは、大変意義深いことだと思った。スマート酪農の現場実習や講義を受け、いっそう酪農に対する興味がわきました!との声が聞かれた。

今後の課題・展望

  • 労働時間の削減目標については、経産牛頭数の適切な管理下、システム導入後約6カ月後に達成見込みである。今後、適期での分娩を計画すること、的確な仕分けを実施すること、 搾乳ロボットに適合する牛を作ること(親牛の選定による改良)などを継続して実施する必要がある。
  • 経営改善効果は大きく、各項目で改善が見られた。一部項目については目標頭数に達する前でも目標値を達成できた。ただし、より長期間のデータを解析する必要がある。
問い合わせ先

【実証代表】県立広島大学 生物資源科学部/資源循環プロジェクト研究センター 教授 三苫好治(みとま よしはる)

E-mail:


【進行管理役】庄原商工会議所 専務理事
本平正宏(もとひら まさひろ) 電話:0824-72-2121

E-mail:

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キーワード

技術継承