みどりの技術カタログ

耐倒伏性品種の根出し種子を用いた水稲無コーティング種子浅層土中 播種栽培

その他
(労働生産性)
作目水稲
技術の概要

専用播種機により仕上げ代かきと同時に5mm以内の浅い土中に播種する湛水直播技術。播種前の代かき作業が省力化され、手間やコストを要する種子コーティングの作業も不要である。耐倒伏性品種を用いると浅い土中播種による倒伏を防ぎやすくなり、収量が安定化する。さらに根出し種子を用いることで出芽が促進され苗立ちが安定し、雑草防除も容易になる。根出し種子は育苗器や催芽器で作製できる。

効果

20~50PSのトラクタで対応可能

専用播種機は、一般的な大きさのトラクタに装着できる。トラクタ播種のため、土が比較的柔らかい圃場でも導入可能。

根出し種子は出芽が早く出穂期も早まる

鉄コーティング種子に比べ、苗立期の葉齢が催芽種子は同程度、根出し種子は0.5葉大きく、出穂期が5日程度早い。

慣行移植栽培よりも生産費を安くできる

多収品種「ゆみあずさ」の生産費(副産物価額差引)は、慣行移植栽培「あきたこまち」と比べ、10aあたり約1万円低下。

導入の留意点
  • 圃場条件が悪いと鳥害・雑草繁茂で減収の恐れ

    漏水田では、田面露出によるスズメ食害・雑草繁茂、高低差が大きい圃場では排水不良による苗立ち低下が起きやすい。泥炭土、砂壌土では播種が深くなり出芽しにくい。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格

6条播種機:85万円(播種機のみ)

普及の状況

2022年普及面積:260ha

播種機累積販売台数:69台

関連情報

水稲無コーティング種子代かき同時浅層土中播種栽培標準作業手順書

▲ このページのトップへ