

食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」(みどり戦略)が農林水産省により策定されました。
我が国の食料・農林水産業は、大規模自然災害・地球温暖化、生産者の減少等の生産基盤の脆弱化・地域コミュニティの衰退、新型コロナを契機とした生産・消費の変化などの課題に直面しています。将来にわたって食料の安定供給を図るために、災害や温暖化への対応、生産者の減少やポストコロナ、健康な食生活や持続的な生産・消費の活発化やESG投資*)市場の拡大も見据えて、持続可能な食料システムを構築する必要があり、そのために策定されたものです。 農林水産省では2050年の目標とともに2030年の目標を策定し、その実現のために各種の施策を行っています。
令和元年から農研機構が事業主体となって実施しているスマート農業実証事業では様々なスマート農業技術の実証が行われました。それらの中からみどり戦略の目標を達成するために役立つ成果をピックアップして紹介します。
ESG投資*): 「環境(environment)」「社会(social)」「ガバナンス(governance)」の頭文字をとったもので、これらの3要素を考慮した投資を指します。なお、"ガバナンス"は統治、管理という意味を持ちますがESGにおいては"環境と社会に考慮した企業経営をするための管理体制を指します。