みどりの技術カタログ

土壌改良資材と薬剤散布適期連絡システムを基本としたイネ稲こうじ病の総合防除技術

農薬
作目水稲
技術の概要

イネ稲こうじ病に対して、土壌改良資材と薬剤散布適期連絡システムを基本とした、総合防除技術を開発した。 土壌改良資材により土壌中に菌が生き残りにくい環境を構築する。さらに、電子メールでパソコンやスマートフォンを利用して農薬散布適期情報を配信することにより適期防除を支援できる。発生量が多いと判断された場合は、病粒除去の要否の判断支援も可能である。

効果

土壌改良資材で発生しにくい土壌環境を構築

転炉スラグの粉状資材、鉄鋼スラグの粒状資材、あるいは生石灰を散布し土壌混和することで、稲こうじ病菌が生き残りにくい土壌環境を構築できるため、化学農薬使用量の削減が可能。

総合防除技術で化学農薬使用を削減

さらに、発生量の評価基準をもとに、次年度の化学農薬使用の要否決定を支援し、薬剤散布適期連絡システムによる発生量の予測情報により、薬剤散布の要否判断を支援、不用な化学農薬使用を削減できる。

導入の留意点
  • 窒素施肥量が多い場合は発病抑制効果減の可能性

    酸性の肥料を多く施用すると、アルカリ性の土壌改良資材を中和して効果が減るため、窒素施用量は5kg/10aを基準とする。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格帯

SAKUMO (栽培管理支援情報サービスに搭載) 3,300円/年

改良・普及の状況

現地実証試験用のシステム改良中。2つのJAで50人以上が利用。

適応地域

全国(非発生地の北海道を除く)

関連情報

・土壌改良資材と薬剤散布適期連絡システムを基本とした イネ稲こうじ病の総合防除技術標準作業手順書 (国研)農研機構 植物防疫研究部門(令和3年度)

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