みどりの技術カタログ

メタン発酵の副産物である消化液の液肥利用

温室効果ガス
肥料
作目水稲、畑作
技術の概要

家畜排せつ物、食品廃棄物等を発酵処理する際の副産物である消化液を、液肥(バイオ液肥)として有効に利用する技術である。消化液は、含まれる窒素の約半分が、化学肥料と同じ成分であるアンモニア態窒素であり、化学肥料に代わる肥料として利用できる。

効果

化学肥料の使用量の削減

耕種農家にとっては、消化液を化学肥料に代わる速効性肥料として利用することにより、化学肥料の使用量と費用の削減につながる。

コスト削減

メタン発酵施設にとっては、消化液を排水処理する場合と比較して、運営費の削減が可能(例:排水処理費用は5,000円/t、液肥利用時の散布費用は2,000円/t)。

導入の留意点
  • 利用促進対策の必要性

    消化液は、これまでの肥料とは異なるため、栽培試験等による、栽培暦の作成や利用ルールの策定等の普及促進をはかることが重要である。また、農家が自ら消化液を散布することは困難なため、輸送・散布体系を構築する必要がある。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

普及の状況

北海道では主に牧草地や畑作、北海道以外では主に水田で利用が進んでいる。

適応地域

全国

関連情報

農研機構技報 No. 4 農村地域におけるメタン発酵を中核とした資源循環システムの構築

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