みどりの技術カタログ

高温耐性に優れた多収の極良食味イネ品種「にじのきらめき」

その他
(気候変動の対応)
作目水稲
技術の概要

水稲の玄米外観品質は、登熟期である夏の気温が高い場合には白未熟粒が発生して低下し易い。「にじのきらめき」は夏の気温が高い年にも玄米外観品質が低下しにくく、安定して良好である。また、「コシヒカリ」に比べて丈が短くて倒れにくく収穫量が多いので、収益性が高い。さらに、イネ縞葉枯病に対して抵抗性なので、縞葉枯病が発生しやすい麦作地帯への導入も容易である。

効果

暑くても玄米外観品質が低下しにくい

「コシヒカリ」より安定して玄米外観品質が良い

(育成地(新潟県上越市)や関東・中国・四国地域での高温条件での試験、高温条件:出穂後20日間平均気温27°C以上)

倒伏に強く多収である

育成地の5年間の収量試験の平均玄米収量は719kg/10aで、「コシヒカリ」よりも15ポイント多収である。

イネ縞葉枯病に対して抵抗性である

縞葉枯病を媒介するヒメトビウンカ防除のための殺虫剤を削減できる。

導入の留意点
  • 白葉枯病にやや弱いため、常発地での栽培には注意する

    ・障害型耐冷性が弱いため、冷害の起きやすい地域での作付けは避ける

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

普及の状況

茨城県、群馬県、山梨県、静岡県、和歌山県、佐賀県で奨励品種等に採用され、21県で産地品種銘柄に設定されている。

適応地域

「コシヒカリ」等の栽培が可能な東北南部、北陸及び関東以西。

関連情報

多収・良食味米品種「にじのきらめき」標準作業手順書

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