みどりの技術カタログ

穂発芽耐性を強化した製パン性に優れるパン用小麦新品種「はる風ふわり」

その他
(気候変動の対応)
作目小麦
技術の概要

西日本地域で栽培されている既存のパン用小麦品種「ミナミノカオリ」は成熟期が遅く、穂発芽しやすいため、収穫期の雨によってしばしば穂発芽が生じ、品質が低下する問題が生じていた。そこで、成熟期が早く、穂発芽耐性を強化した製パン性が優れる温暖地向けの小麦新品種「はる風ふわり」を育成した。

効果

穂発芽による品質劣化の回避

成熟期が早く、穂発芽耐性を強化したことにより、穂発芽による品質低下のリスクが低くなる。パン用小麦の安定生産に寄与する。

輸入小麦並みの優れた製パン性

「ミナミノカオリ」と比較して、収量は同程度で原麦のタンパク質含有率が高くなりやすい。カナダ産パン用輸入小麦銘柄1CW並みに製パン性が優れる。

導入の留意点
  • 原麦タンパク質含有率を高めるための実肥は必要

    パン用に適した原麦タンパク質含有率が得られるよう、実肥を施用する。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

改良・普及の状況

佐賀県で2021年3月に奨励品種採用。2021年播の栽培面積は約1000ha。

適応地域

温暖地の平坦部。

関連情報

・はる風ふわり栽培マニュアル(佐賀県農業試験研究センター)

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