みどりの技術カタログ

温暖地でのフルチアセットメチル乳剤を活用した大豆狭畦栽培による難防除雑草帰化アサガオ類防除技術

農薬
作目大豆
技術の概要

温暖地の普通畦(条間60cm~)大豆作では難防除雑草帰化アサガオ類の防除対策として、複数回の中耕培土や非選択性除草剤畝間散布を行っているが、除草剤散布回数が多く管理作業が困難という問題がある。帰化アサガオ類に高い除草効果を示す選択性茎葉処理除草剤フルチアセットメチル乳剤と要防除期間が短縮となる狭畦(条間30cm)密植栽培を組み合わせることによって、中耕培土の省略と非選択性除草剤の散布回数を削減する。

効果

体系防除によって帰化アサガオ類の残草量は 81~98%減(対慣行(土壌処理剤のみ)比)大豆播種後出芽前の土壌処理剤、大豆2葉期のフルチアセットメチル乳剤(50mL/10a)、4葉期のベンタゾン液剤(150mL/10a)の体系防除により、帰化アサガオ類(マルバルコウ、マメアサガオ)の秋季の残草量は慣行(土壌処理剤のみ)比で81~98%減少する。さらに、狭畦密植栽培により帰化アサガオ類の要防除期間は大豆播種後~大豆5葉期程度まで短縮され、普通畦での慣行防除と比較して化学農薬使用量をリスク換算値で最大32%、散布回数で最大5割(4回→2回)、それぞれ削減できる。

導入の留意点
  • イネ科用茎葉処理除草剤との混用は避ける

    イネ科雑草が多い場合にはイネ科用茎葉処理除草剤を別途散布する必要があるが、フルチアセットメチル乳剤との混用で大豆の初期薬害が助長される可能性がある。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

適応可能大豆品種等

フルチアセットメチル乳剤の適応可能大豆品種や初期薬害の情報については、農研機構技術資料「大豆用新規茎葉処理除草剤フルチアセットメチル乳剤の雑草種別効果と初期薬害」を参照。

関連情報

・診断に基づく栽培改善技術導入支援マニュアル(大豆栽培における難防除雑草の防除)

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