みどりの技術カタログ

関東地域における大豆有機栽培技術体系

有機農業
作目大豆
技術の概要

大豆は慣行栽培でも播種や防除の適期作業が求められるが、有機栽培では化学農薬を使用せずに雑草や病害虫等への対応が必要であり、以下の3点が特に重要なポイントとなる。 1適した品種の選択 有機栽培には晩生で小中粒・多莢の品種が適している。 2標準播種よりやや晩播が収量確保のカギ 7月初中旬播きで虫害を回避し、稔実莢数が増加。 3早期中耕培土で雑草を抑制 本葉が見え始めたら1回目中耕培土の適期。 これらの技術等を含めて体系化し、「関東地域におけるダイズ有機栽培技術体系標準作業手順書」としてとりまとめた。

効果

慣行栽培の7割程度の収量見込み

中生・晩生の小~中粒の品種を用い、慣行栽培より少し遅い7月上~中旬に播種することにより、慣行栽培(同時期)の7割程度の収量を見込むことができる。

吸汁被害を3割程度軽減

播種時期を遅らせることにより、吸汁被害を3割程度軽減することが可能。

早期中耕培土により雑草量を大幅に抑制

慣行栽培での通常の中耕培土より早期に1回目の中耕培土を行うことにより、有機栽培で慣行栽培と同時期に培土を行なった場合に比べて、雑草の発生を大幅に(最大8割程度)抑制できる。

導入の留意点
  • 栽培する品種や地域の気候条件等により検討が必要

    上記図中の「月(青字)」は茨城県南部で中生・晩生の大豆品種を有機栽培する場合の目安であり、地域の品種や気象条件等によって変動する。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

普及対象地域

関東地域(平坦部)

普及状況

関東地域で普及開始

関連情報

・関東地域におけるダイズ有機栽培技術体系標準作業手順書((国研)農研機構 中日本農業研究センター(令和5年度))

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