みどりの技術カタログ

多収で病虫害抵抗性のでん粉原料用カンショ「こないしん」

農薬
作目サツマイモ
技術の概要

農家数の減少、サツマイモ基腐病(以下、基腐病)やつる割病等の被害の拡大により、現在のでん粉原料用カンショ品種の生産量は減少し、でん粉工場では深刻な原料不足に悩まされている。 でん粉原料用カンショ「こないしん」は、現在の主力品種「シロユタカ」よりも、いもの収量およびでん粉収量が2割~5割ほど優れている。また、病虫害抵抗性にも優れ、「シロユタカ」よりも基腐病とつる割病に強く、サツマイモネコブセンチュウに強、ミナミネグサレセンチュウにやや強の抵抗性を示す。

効果

基腐病発生圃場に導入可能

基腐病にやや強い抵抗性を有するため、基腐病が発生した圃場であっても、「こないしん」の導入により、基腐病による被害を低減させることができる。

でん粉原料の安定供給に寄与

基腐病、つる割病、センチュウに強いため、でん粉原料用カンショの安定生産が期待できる。

導入の留意点
  • いものなり首が強いため、収穫時にいもが離れにくい・基腐病に全く感染しないわけではないので、基腐病が発生した圃場からは種いもを採取しない
その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

鹿児島県のカンショ産地で2,000ha普及の見込み。 焼酎原料として利用する取り組みも開始されている。

関連情報

・最新農業技術・品種2021 「多収で病虫害抵抗性のでん粉原料用カンショ 「こないしん」
・でん粉原料用カンショ新品種「こないしん」 標準作業手順書

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