みどりの技術カタログ

AIを活用した「種ばれいしょ異常株検出支援システム」の開発

その他
(労働生産性)
作目種ばれいしょ
技術の概要

種ばれいしょの安定供給を図る上で重要な工程である異常株の抜取り作業をAIで支援するシステムを開発した。本システムでは、病害感染により生じたモザイク症状や萎れ症状などを、ほぼリアルタイムでAIが検出し、作業者に異常株の存在を知らせることで、これまで熟練者により時間をかけて判別していた作業を大幅に省力化することができる。作業の軽労化・技術継承により、わが国の基幹作物である、ばれいしょの種苗生産面積の回復や担い手不足解消へ貢献する。

効果

熟練者の抜き取り作業を学習し高い精度を実現

農研機構種苗管理センターの抜取り作業に熟練した職員が教師データ作成を担うことで検出精度83%を達成した。

AIによる認識で6畦同時に異常株を検出

従来は、作業者が歩きながら2畦毎に目視判定していたが、本システムでは自走しながら最大6畦(作業効率3倍)の異常株を検出し、抜取りのため追従している作業者に音と画像によって通知することにより、抜取り作業全体の作業時間について慣行の50%減を実現する。

導入の留意点
  • 現時点では「トヨシロ」品種を検出対象

    対象品種を「コナヒメ」「キタアカリ」に拡大。

    国内で約5,000haの種ばれいしょの生産現場に普及予定。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

改良・普及状況

2024年度から原原種生産現場等への試験導入。システムの実用性や利便性向上を目的とした改良を進めており、2025年度に種ばれいしょ生産者による試験導入を予定。

関連情報

プレスリリース:(研究成果) AIを活用した「ばれいしょ異常株検出支援システム」の開発

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