みどりの技術カタログ

土づくりと減肥のための緑肥利用マニュアル

肥料
有機農業
作目野菜
技術の概要

圃場への堆肥投入が減少していること等から、土づくりへの関心が高まっている。また、化学肥料の価格は高止まりして生産コストを押し上げている。緑肥は、施用労力や輸送コストの面で有利な有機物で、古くから肥料として栽培されていることを踏まえ、緑肥の導入による土づくりや減肥の方法を取りまとめた。 緑肥の効果は、作物種やすき込み時期によって異なる。そこで、緑肥ごとに、土づくりの効果*、化学肥料代替の効果を定量的に示した。(*堆肥に換算して定量化ソルガムは堆肥1.4t/10a相当、ベッチは堆肥0.3t/10a相当など、土づくり効果が違う例を掲載)

効果

有機物の補給などによる土づくり

緑肥の種類、すき込み時期に応じて、堆肥に換算した土壌への有機物蓄積効果を示している。土壌の団粒化、下層土の硬度や透水性への効果も認められている。

減肥

緑肥の種類、すき込み時期に応じて、次の作物の収量を落とさずに、どのくらい減肥できるのかを示している。

所得への効果

各地への導入事例について、所得への効果を試算。

導入の留意点
  • 緑肥の種類、すき込み時期などによっては収量減

    ねらいとする導入効果をもち、適期に栽培できる緑肥を選ぶ。主作物や周辺の作物の病害虫を増やさない緑肥とする。すき込み時期の遅れによる作業性(緑肥すき込みと主作物の播種)の悪化や野良生えの発生、主作物の窒素飢餓に注意する。腐熟期間が不足すると主作物に植え傷みが起きる。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

適応地域

マニュアルの導入事例に示された地域に限らず、主作物を栽培しない期間が一定程度ある野菜産地などで適応可能。

関連情報

・緑肥利用マニュアル -土づくりと減肥を目指して-((国研)農研機構(2020年))

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