みどりの技術カタログ

"<w天>防除体系"天敵が主役の新しい果樹のハダニ防除技術

農薬
有機農業
作目果樹(リンゴ、ナシ、オウトウ、施設ミカン、施設ブドウなど)
技術の概要

ハダニ類は、増殖が早く、薬剤抵抗性を獲得しやすいため、化学農薬(殺ダニ剤)に過度に依存した現行の防除では今後ますます管理が困難になることが予想される。 <w天>防除体系は天敵利用を主体とした環境保全型 の防除技術である。1天敵に優しい農薬の使用と2天敵がすみやすい草生管理を基盤とし、必要に応じ、3天敵製剤で補完、4殺ダニ剤で防除効果の安定化を図る。リンゴ、ナシ、オウトウ、施設ブドウ、施設ミカンで体系化のポイントが整理された手順書を作成した。

効果

天敵の活用で殺ダニ剤の使用を大幅減

本体系の導入で、殺ダニ剤の散布を慣行の1/3以下に減らしながらハダニの多発を抑えることができる。これに伴い薬剤抵抗性の発達も抑制される。

防除の省力化

施設栽培においては、労力的な負荷が大きい薬剤散布を大幅に軽減できる。

環境保全型防除体系で環境負荷を軽減

導入の留意点
  • 導入にあたっては普及指導機関等の指導・支援が必要

    それぞれの地域や園地で、ハダニや天敵の発生特性の把握とともに、環境や栽培条件に応じた体系の最適化が必要

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

改良・普及の状況

ハダニ防除に苦慮する生産現場を中心に普及が進んでいる。利用局面の拡大に向け、現在さらに技術改良を進めている。

適応地域

リンゴ、ナシ、オウトウ、施設ミカン、施設ブドウなどをはじめとする全国の果樹産地

関連情報

天敵を主体とした果樹のハダニ類防除体系標準作業手順書 基礎・資料編/リンゴ編/ナシ編/施設(ブドウ/みかん)編
新・果樹のハダニ防除マニュアルー防除体系ー【第三版】

▲ このページのトップへ