みどりの技術カタログ

温州ミカンの浮皮軽減技術

その他
(気候変動の対応)
作目カンキツ
技術の概要

近年の地球温暖化の進行により浮皮の多発が問題になっている。浮皮とは果皮と果肉が著しく分離した状態のことで、この症状になると食味や貯蔵性が低下するなどの問題が発生する。 浮皮軽減技術として、植物生長調節剤を利用する方法があり、その一つがジベレリン(GA)とプロヒドロジャスモン(PDJ)の混合液である。従来は貯蔵ミカンや樹上完熟栽培でのみ利用されていたが、低濃度のGAが利用できるようになり、右表の散布条件により、貯蔵せずに出荷する早生や中生の温州ミカンでも利用が可能。

効果

1回の散布で浮皮発生程度が約半減

省力的かつ安定的に浮皮の発生程度を半減し、商品化率を向上。

散布濃度と散布時期で浮皮軽減効果と着色遅延を調節可能

目的に応じて散布濃度と散布時期を調整可能。また、収穫時期をずらすことで収穫労力の分散が可能。

導入の留意点
  • 着色が遅延する場合がある

    散布濃度や時期の調整、マルチ栽培との併用により軽減

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格帯

10a当たりの散布量を300Lとした場合2,500円~5,100円程度

改良・普及の状況

2015年時点で全国160haに導入

適応地域

温州ミカン生産地域

関連情報

浮皮軽減のための技術情報(2014.12改訂版) | 農研機構 (naro.go.jp)

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