みどりの技術カタログ

アブラムシ防除に有効な飛ばないナミテントウ

農薬
有機農業
作目施設野菜(ナス、ピーマン、イチゴ、コマツナなど)
技術の概要

アザミウマ、コナジラミ、ハダニなどの重要害虫を天敵で防除している施設圃場では、アブラムシによる被害が顕在化しやすい。また、輸出時の残留農薬対策、有機農業、化学農薬の散布作業の軽減などの観点からも、天敵によるアブラムシ防除技術が求められている。 飛ばないナミテントウは、通常のナミテントウでは、作物上に放してもすぐに飛んで逃げられる問題を解決するために育成された、遺伝的に飛翔能力を欠く系統である。施設野菜の天敵製剤として農薬登録され、(株)アグリセクトから販売されている。

効果

アブラムシ捕食数が多く、即効性が高い

多種類のアブラムシに対応できる

コレマンアブラバチなどの寄生蜂と併用することでアブラムシを長期的に防除できる

有効な活用方法

1.寄生蜂をアブラムシ発生前から定着させて圃場を広くカバー

2.それでもアブラムシが増えてきた株上に飛ばないナミテントウを放飼

導入の留意点
  • 1.必ずアブラムシが発生している株上に放飼する
  • 2.代替餌資材を導入する

    アブラムシを食べ尽くすと餌がなくなって定着しにくくなる。小型甲殻類の卵(ブラインシュリンプ卵)で幼虫の発育を助け、スイートアリッサムなどの天敵温存植物で成虫の生存をサポートすることにより解決できる。

  • 3.飛ばないナミテントウに影響する薬剤の使用は控える
その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格(税込)

テントップ:50頭入り(4,620円)、100頭入り(8,690円)、200頭入り(16,280円)

天敵用餌ひも:10m巻(660円)

改良・普及の状況

露地野菜への農薬登録に向けて準備中

適応地域

全国

関連情報

1飛ばないナミテントウ利用技術マニュアル
2代替餌を活用した飛ばないナミテントウ技術 マニュアル(施設ナス栽培編)「技術者用」

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