みどりの技術カタログ

園芸用施設への微小害虫の侵入を抑制する新防虫ネット

農薬
作目施設園芸作物全般
技術の概要

園芸施設の高温抑制のための換気窓は、作物被害を引き起こすコナジラミ類やアザミウマ類の侵入を防ぐため、目合い0.4mm以下の防虫ネットを張ることが推奨されている。しかし、ネットの目合いが小さい場合は、通気しにくいため室内気温が上昇し、作物の生育・収量の低下と、農作業者の熱中症のリスクが高まる。 そこで、防虫ネットの織糸に合成ピレスロイド剤のエトフェンプロックスを練り込んだ目合い0.75mmの防虫ネット(商品名:虫バリア)を開発した。

効果

織糸のエトフェンプロックスによる害虫防除

織糸に含まれたエトフェンプロックスが徐放されることで、虫が防虫ネットに留まり続けることを防ぐ。

目合い1.0mmの防虫ネットと同等の通気性能

従来よりも織糸が細いため、目合い0.75mmでありながら目合い1.0mmの防虫ネットと同等の通気性を有している。

導入の留意点
  • 施設園芸専用の防虫ネット

    施設園芸専用であり、防虫ネットが作物に直接触れる可能性があるベタ掛けやトンネルには使用できない。色をモスグリーン調とすることで、一般品と区別している。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格帯

新防虫ネットは、目合い0.75mmの一般防虫ネットと比べて約1.5倍~2倍の価格であるが、目合い0.4mmの一般防虫ネット(販売元)と同価格。

改良・普及の状況

トマト、キュウリ等の果菜類、イチゴ、葉物野菜、花きなど多種の作目に導入。

適応地域

全国

関連情報

最新農業技術・品種2021「園芸用施設への微小害虫の侵入を抑制する新防虫ネット」

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