みどりの技術カタログ

自然エネルギーを利用したイチゴのクラウン温度制御

温室効果ガス
作目イチゴ
技術の概要

イチゴの生長点が集中する株元(クラウン部)に接触させたチューブに、15°C~18°C程度の地下水や河川水等を通水し、熱源として利用することで温度制御し、生育調節を行う。

効果

高温期の花芽分化促進

25°C以上の高温期には、クラウン部を冷却することで花芽分化が促進され、促成栽培では単価の高い2月までの収量が増加し、収穫の中休みも短縮できる。

低温期の成長維持

15°C以下の低温期には、クラウン部を加温することで成長が維持されるため、暖房機の設定温度を下げることで暖房費を節減できる。

粗収益が約1割増加

導入の留意点
  • 地下水や河川水の利用にあたっては、採取規制など自治体での確認が必要
  • 利用する水温が低い場合(15°C程度)は、加温効果はやや劣る
その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格帯

10aあたり導入費は約75万円、運転費は約4万円(促成栽培期間9月~5月)

適応地域

促成栽培(高温期の冷却、低温期の加温)や夏秋どり栽培(高温期の冷却)で効果がある。土耕栽培および高設栽培で利用できる。

普及状況

東北から九州地域で普及開始

関連情報

農業新技術2009「生産コストを削減できる省エネ・省力栽培技術」

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