みどりの技術カタログ
耐病性茶品種「さえあかり」、「せいめい」による化学農薬削減
農薬
有機農業
| 作目 | 茶 |
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| 技術の概要 |
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茶の栽培において、化学農薬使用量削減や有機栽培を行う場合、重要病害である炭疽病や輪斑病への対策が課題となっている。特に、新芽から侵入する炭疽病は、湿度が高い中山間地や梅雨、秋雨の時期にあたる二番茶や秋冬番茶に大きなダメージを与え、翌年の一番茶の品質や収量にも影響する。 そこで、これらの病害に複合抵抗性を有する品種「さえあかり」や「せいめい」を活用することで、化学合成殺菌剤を使用しない、あるいは大幅に削減することが可能となる。 ![]() |
| 効果 |
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化学合成殺菌剤の無使用栽培が可能全国に普及した一般的な品種「やぶきた」慣行栽培では、年間防除回数は約6回であるが、「さえあかり」や「せいめい」では化学合成農薬を無使用で栽培が可能となる。 高品質品種により品質向上「さえあかり」、「せいめい」ともに「やぶきた」よりもアミノ酸が多く品質に優れ、特に被覆栽培適性が高いため、高級煎茶あるいは碾茶として活用できる。国によって異なる残留農薬基準に対応しやすく、輸出促進に貢献できる。 |
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| 導入の留意点 |
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| その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域) |
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普及の状況「さえあかり」は全国で86ha、「せいめい」は鹿児島県を中心に約78ha普及している(2022)。 適応地域主要品種である「やぶきた」が栽培できる地域が適応地域である(関東以南)。 |
| 関連情報 |
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海外需要が拡大する抹茶・粉末茶に適した新品種「せいめい」栽培・加工技術標準作業手順書 | 農研機構 (naro.go.jp)
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