みどりの技術カタログ

家畜排せつ物中の有用物質(窒素)及びエネルギーの高効率な回収・活用技術の開発

温室効果ガス
肥料
作目酪農、養豚
技術の概要

家畜ふん尿の堆肥化処理過程で発生するアンモニアは悪臭の原因物質であるが、回収することで資源として活用できる。 発酵により得られる熱を回収して温水を作ることができ、飲水や畜舎の床暖房への活用が可能。

効果

悪臭物質であるアンモニアの発生を抑制

堆肥化処理で発生するアンモニアの発生を90%以上削減可能。

アンモニア回収による普通肥料への活用

アンモニアを液肥(リン安溶液、硫安溶液)として回収でき、堆肥と混合して普通肥料として活用できる。

発酵熱利用による温水の生成

発酵熱を熱源に用いて40°Cの温水を生成可能。冬季に家畜の飲水や畜舎の床暖房に用いることで、家畜の生産性が向上。

導入の留意点
  • 安定した発酵の維持が資源の回収には重要

    畜種や給与飼料等により、ふん尿の性状が異なるため、発酵状態が変化する場合がある。必要に応じて灰白土などを投入し、発酵を安定させる必要がある。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

吸引通気式堆肥化システムは、中~大規模の酪農家、共同利用施設を検討している市町村等への活用を想定。

縦型密閉堆肥化装置では発酵の効率化を図り、省電力化に結びつけるための研究を実施中。

関連情報

・普及成果情報(2015年)「堆肥発酵熱を利用して 寒冷期の乳量を増加させる連続温水給与システム」
・普及成果情報(2019年)「養豚農家の密閉縦型 堆肥化装置から発生するアンモニアガスの肥料利用」

▲ このページのトップへ