みどりの技術カタログ

豚の遺伝的な抗病性の改良(豚の抗病性改良DNAマーカー)

その他
(耐病性の向上)
作目
技術の概要

養豚では肺炎・下痢等の慢性感染症が生産性を低下させる大きな要因となっている。対策としての抗菌剤の多用には薬剤耐性菌の出現リスクがあり、豚自身の抗病性の改善による生産性の改善が強く求められている。 病原体に由来する様々な物質に対する応答に関わる豚の免疫系の遺伝子を中心に、DNA配列の違いが感染症への抵抗性(抗病性)に与える影響を明らかにした。 さらに、このDNA配列の違いを目印として(抗病性改良DNAマーカー)、豚の抗病性を向上させる手法を開発した。

効果

マーカーの導入により各種の感染症の被害を抑制

豚サーコウイルス2型による子豚死亡率を2割程度抑制・ 豚胸膜肺炎などの細菌感染症による肺病変の減少。

導入の留意点
  • 豚の品種による遺伝型の分布に注意

    豚の品種および集団によってマーカー遺伝型の分布が異なり、対象豚群で有効なマーカーの違いに留意する必要がある。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格帯

マーカー5種類の判定で1頭あたり1万円程度

改良・普及の状況

抗病性改良DNAマーカーの判定は(一社)家畜改良事業団で2023年 6月より提供。抗病性改良DNAマーカーで判別した種豚を岐阜県で造成。

関連情報

・令和3年度研究成果情報(豚の感染症による斃死を抑えるDNAマーカー)
・岐阜県プレスリリース(種豚「ボーノブラウン」の出荷再開)

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