みどりの技術カタログ

耐雪性に優れるイタリアンライグラス早生品種「クワトロ-TK5」

その他
(脱輸入)
作目イタリアンライグラス(牧草)
技術の概要

関東以西では冬作にイタリアンライグラスを栽培し、夏作にサイレージ用トウモロコシを栽培する二毛作での生産が広く行われている。イタリアンライグラスは雪腐病に弱いため、根雪期間の長い地域ではあまり栽培されていない。中生品種には雪腐病に強い品種(以下、耐雪性品種)もあるが、トウモロコシの生育適温期間の短い東北地域において二毛作を行うには、中生よりも早く収穫できる早生の耐雪性品種が必要であり、「クワトロ-TK5」を開発した。 800kg/10a程度の乾物収量が見込める。根雪期間80日程度までの地域でイタリアンライグラス―サイレージ用トウモロコシの二毛作が可能となる。 (品種登録:2020年6月 種子の販売:2023年8月)

効果

早生品種の栽培可能地域を40%拡張

根雪期間80日程度までの地域で栽培可能な耐雪性品種。

左図:2月下旬の積雪深から推定したワセアオバ栽培可能地域(緑色)右図:3月中旬の積雪深から推定したクワトロ-TK5栽培可能地域(緑色)

根雪期間80日程度までの地域で二毛作が可能

これまでイタリアンライグラスーサイレージ用トウモロコシの二毛作が出来なかった、根雪期間80日程度までの地域で二毛作が可能となる。

導入の留意点
  • 播種量は3~4kg/10a

    通常の早生品種よりも種子が大きいので、播種量は多めに3~4kg/10aとする。

その他(価格帯,改良・普及状況,適応地域)

価格帯

種子代:1,200円/kg程度・雪印種苗から販売中

適応地域

根雪期間が80日程度までの地域

関連情報

・品種紹介パンフレット:イタリアンライグラス「クワトロ-TK5」((国研)農研機構 飼料作物 2018年6月)

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