果F05 (農)赤松ハウス柿生産組合ほか(奈良県五條市、下市町)
実証課題名
先端技術導入による中山間地域の特産品生産スマート化への展開
経営概要
5.5 ha(露地 3.8 ha、ハウス 1.7 ha) うち実証面積:露地0.3ha, ハウス 1.7ha
導入技術
①遠隔制御除草機、②スピードスプレイヤー、③遠隔制御運搬機、④アシストスーツ、⑤生育環境モニタリングシステム など
目標
- スマート技術の導入による、労働力の15%程度節減、および良品質柿の収量の3~8%向上
目標に対する達成状況
- ハウス栽培では、栽培管理システムの導入により作業時間を約27%削減(347時間/10a→254時間/10a、栽培管理様式の違いも含む値)された。品質および収量に関しては、収穫の約半年前の気温管理、灌水頻度の管理が出荷時期・出荷量の調整に繋がる可能性が示唆された。
- 露地栽培では、スマート農機の使用により作業時間を6%削減(263時間/10a→247時間/10a)された。また、スピードスプレイヤーの使用で良品質柿の収量が10%(収入換算で17%)向上した。
導入技術の効果
習熟による作業時間の短縮
- 遠隔除草機の操作に習熟することで、作業時間がR1年度から30%削減され、最終的には慣行法と比較して92%効率化(準備作業を含む作業時間では約75%の効率化)。
栽培管理システムによる遠隔管理
- 栽培管理システムの導入により、灌水や圃場確認をWEB経由で行えるようになり、ハウス栽培の労働時間が約27%削減。
アシストスーツによる負担軽減効果
- 操作の習熟で、スーツ未使用時と同程度の速度での作業が可能。
- 疲れによる作業時間の増加が抑えられる傾向がある。
- 作業の負荷は腰ではなく太腿にかかる。また、ウインチによる持ち上げ補助は負担軽減効果が大きい。
AIにより自動判定された成熟度と環境・収穫量
- 灌水頻度が少ないハウスは成熟が早い代わりに収穫量が少なく、多いハウスは逆の傾向となることが示され、出荷時期の調節および収穫量の向上に向けた契機が得られた。
事業終了後の普及のための取組
- データを今後も蓄積し、環境データと成熟度データ、および収穫量の分析を進める。これにより、栽培管理システムの完成度を高め、より緻密な出荷時期の調整および更なる生産品質の向上に取り組む。
- 五條吉野土地改良区が中核となって保守運用体制を構築し、地域でのスマート農機のシェアリングを押し進め、スマート農機使用の定着に取り組む。 また、県内外からの視察を幅広く受け入れ、スマート農業の普及に貢献する。
- 栽培管理システムを応用した、さまざまな地域で利用可能な汎用性のあるカキの収穫適期予測モデルの構築を試みる。
問い合わせ先
五條吉野土地改良区
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