果F06 森川農園(和歌山県みなべ町)井澗農園(和歌山県上富田町)

実証課題名
ウメ専作およびミカンとの複合経営におけるスマート作業体系の実証
経営概要
6.6ha(ウメ4.8ha、ミカン1.8ha) うち実証面積:ウメ80a、ミカン15a

導入技

①自走式草刈機、②自動かん水装置、③自走式運搬車、④パワーアシストスーツ、⑤農薬散布用ドローン、⑥肥料散布機

  • ウメ栽培における除草、かん水、収穫物の運搬等に要する作業時間を15%、ミカン栽培における除草、薬剤散布、収穫物の運搬等に要する作業時間を23%削減

目標に対する達成状況

  • ウメ栽培では16%(ウメ専作経営は24%、ウメ・ミカン複合経営のウメは7%)、ミカン栽培では23%の作業時間を削減し、目標を達成。
  • 特に、自動かん水装置、農薬散布用ドローン、肥料散布機で大きく作業時間が削減。

導入技術の効果

自走式草刈機(ウメ)

  • ウメ園では刈払機による除草作業に比べて約20~31%削減(図)
  • ただし、タイヤで踏んだ草の刈り残りをなくす改善が必要

自動かん水装置

  • ウメ園では慣行のかん水作業に比べて約90%削減(左図)
  • ミカン園では慣行のかん水作業に比べて約83%削減(右図)

農薬散布用ドローン(ミカン)

  • 樹上を1回通過し散布する方法では手散布に比べ約95%削減(図省略)
  • 樹上を旋回し散布する方法では手散布に比べ約54%削減(左図)
    黒点病に対する防除効果は手散布と同等(図省略)
    ミカンハモグリガの防除効果は手散布に比べやや劣るが有意差なし(右図)

事業終了後の普及のための取組

  • 自動かん水装置については、ミカン園において土壌水分量と果実品質のデータを蓄積し、最適なかん水のタイミングと量を見極め、品質向上を図る。
  • 農薬散布用ドローンについては、農薬の高濃度少量散布による防除効果や薬害のデータを蓄積し、農薬の適用拡大を図る。
  • 農機については、果樹栽培に合った仕様への改良をメーカーに提案するとともに、将来的には近隣農家との共同利用や園地・樹を導入しやすい植栽・整枝に改良することでスマート農機の稼働率を上げ、実質的なコスト低減に繋げていく。
問い合わせ先

和歌山県果樹試験場うめ研究所

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キーワード

水管理システム、草刈り機、ロボット台車、みかん、梅、柑橘、かんきつ