露B03 (株)沼澤農園(山形県尾花沢市)
実証課題名
スマート農業技術によるすいか生産イノベーションプロジェクト
経営概要
15.5ha(すいか3.6ha、水稲10.9ha、たらの芽1ha) うち実証面積:すいか1ha
8名(社員4名、パート4名)
8名(社員4名、パート4名)
導入技術
①自動操舵システムを利用した畝立て等の多工程同時作業、②省力多収整枝技術、③病害発生予察システム、④自動操舵システムを利用したブームスプレーヤ防除、⑤アシストスーツ、⑥出荷予測システム、⑦作業・コスト一元管理システム
目標
- 労働時間33%削減、収量13%向上、販売金額18%向上
目標に対する達成状況
- 令和2年度の10a当たり収量【旋回枕地、ブームスプレーヤ装着時トラクター走行通路無しの場合】は、慣行4800kgから5400kg、販売金額は127万円から143万円と増加し、目標を達成した。
- 自動操舵トラクターによる圃場準備作業、省力多収整枝技術、病害発生予察システム、出荷予測システム等を組み合わせ、10a当たり労働時間は180時間から111時間(目標120時間)と減少し目標を達成した。
導入技術の効果
自動操舵トラクタによる圃場づくり
- 圃場づくり作業を多工程同時作業で行うことで、10a当たり延べ作業時間は、自動操舵+多工程同時作業で地域標準対比75%減少した。
炭そ病防除判断技術+効率的防除
- 小型気象観測装置を用いたすいか炭そ病防除判断技術と、自動操舵システムとブームスプレーヤを組み合わせて防除を行った 場合、総防除作業時間が約35%減少(26時間/10a→16.9時間/10a)すると試算された。
栽培体系全体の労働時間
- 各技術の導入により、すいかの栽培体系全体の労働時間が (実証農家の慣行H29)対比で約23%減少し、144時間/10aから111時間/10aとなった。
事業終了後の普及のための取組
- 実証で効果が得られた技術は、県の事業で引継ぎ、技術のブラッシュアップを図り、生産者が導入しやすい技術に改善していく。
- 実証した技術体系は、導入できるパターンをメニュー化し、研修会、巡回指導等により、早期の技術周知と普及を図る。
- スマート農業技術の普及のため、利用者、協賛企業、JA、市町、県等から構成される研究会組織を設立(2020年7月設立)し、技術普及、シェアリング体制を構築しながら、取り組みを進めていく。
問い合わせ先
山形県農林水産部農業技術環境課
Tel:023-630-2440
関連リンク
キーワード
トラクタ(自動運転)、トラクタ(自動操舵システム)、畝立て、自動航行、散布機、防除、軽労化、アシストスーツ、運搬、遠隔監視、ドローン(センシング)、リモートセンシング、リモセン、環境計測、栽培環境センシング(露地)、気象メッシュデータ、営農管理システム、経営(経理)管理システム、収量予測、出荷予測システム、出荷量予測、生育・収量の予測システム、病害虫発生予測システム、露地野菜、スイカ、すいか、野菜(果菜類)