施E03 JA西三河きゅうり部会生産者(愛知県西尾市)

実証課題名
ICTに基づく養液栽培から販売による施設キュウリのデータ駆動経営一貫体系の実証
経営概要
52.5a(キュウリ52.5a) うち実証面積:キュウリ52.5a

導入技

①養液栽培ICT化、②養液栽培データを用いた養液土耕栽培、③生育・収量予測及び生育診断、④キュウリ栽培に適した統合環境制御装置

  • 10%以上の作業時間の削減:収量1tあたり作業時間 89h/t→80.1h/t以下
  • 30%以上の単収向上:養液栽培実証ほ場の平成27,28,29年度作の平均単収26.5t/10a→34.5t/10a

目標に対する達成状況

  • 養液栽培の導入による周年栽培、あぐりログによる環境データ・光合成チャンバー等による植物生体データの取得・ユーザーインターフェース作成・活用及びキュウリ栽培に適した統合環境制御機のプログラム改良の導入により、単収を約44%向上(26.5t/10a→38.3t/10a)。養液土耕栽培では養液栽培データ、環境・植物生体情報データの活用により、単収を約14%向上(31.3t/10a→35.7t/10a)。
  • 養液栽培の導入による土作り等の作業時間の削減、統合環境制御機のプログラム改良により自動化、労務データの分析による適切な人員配置により収量1tあたり約11.2%労働時間の削減が可能。

導入技術の効果

データの自動取得・リアルタイムモニタリング

  • ハウス内環境・地下部・LAI計測データ、かん水量の自動取得、水・肥料吸収量を自動計算、外部データの取込み可能なUIを構築
  • リアルタイムモニタリングで光合成や蒸散の異常を検知した時、生産者による環境改善に活用が可能

データ分析・収量予測・人員配置の最適化

  • 収量予測モデルを構築、収量予測レポートの発行、予測モデルの継続的な精度評価
  • 収集した労務データをグラフで表示、各作業者ごとの得意/不得意や作業効率を見える化し人員配置の最適化

労働時間の削減

  • 養液栽培の導入、人員配置の適正化、統合環境制御機のプログラム改良による自動化により、労働時間が収量1tあたり約11.2%削減が可能

養液栽培導入による経営効果

  • 養液栽培の導入による周年栽培により施設利用効率が向上、農作業の平準化、雇用労力の有効活用が可能。養液栽培は土作り、土壌消毒等が削減されたことにより家族労働時間が減少。これらのことにより規模拡大が可能。

事業終了後の普及のための取組

  • 収量予測を部会全体のデータにより高度化して出荷量予測を行い流通・販売に活用。
  • センシングデータのさらなる蓄積・活用による栽培管理技術の向上により、さらに収量アップが可能。
  • LAI計測・統合環境制御機改良プログラム等の横展開によるデータ共有・活用を行い部会全体の収量アップ・取組みのモデル化。
  • 経営規模拡大には労務データの取得が必須であるが多大な労力がかかるため、キュウリ栽培に対応した労務管理アプリを活用。
問い合わせ先

愛知県西三河農林水産事務所農業改良普及課西尾駐在室

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キーワード

営農管理システム、統合環境制御、生育・収量等予測システム、施設園芸、養液土耕栽培、生育予測システム、収量予測システム、出荷量予測システム、バックオフィス業務、労務管理、スケジュール最適化、生産管理クラウド、畝立て