大C07 (農)神崎東部 (千葉県神崎町)
実証課題名
千葉県香取地域における大規模水田輪作体系のスマート農業実証
経営概要
85.9ha(水稲60.3ha、小麦・大豆25.6ha) うち実証面積:85.9ha
導入技術
①自動運転トラクタ、②GPS連動直進キープ田植機、③オートステア装置 ④遠隔水管理システム(WATARAS)、⑤農業用マルチローター、⑥食味・収量メッシュマップコンバイン、⑦汎用ロボットコンバイン、⑧KSAS乾燥システム
目標
- コメ生産コストを過去平均値から約1割の削減(10,879円/60kg⇒9,600円/60kg)
ア 水稲の収量向上 過去平均値から約1割向上(515kg/10a⇒563kg/10a)
イ 作業時間の削減 水稲・麦・大豆の総労働時間を9%削減
目標に対する達成状況
- 実証2年目のコメ生産コストは、スマート農機導入による減価償却費の増加(約1,000万円増)や、水稲収量の目標未達により11,254円/60kgであったが、規模拡大により機械の稼働率を上げ、実質的なコスト削減を図ることで目標達成は可能である。
- 気象条件等により早生品種と直播ほ場で収量減となり、水稲平均収量は508kg/10aと目標未達であったが、可変施肥による生育向上効果は実証できており、適期の殺菌、栽培・品種構成の見直し等により目標達成は可能であると考えられる。
- 自動運転トラクタや水管理システムの活用等により作業効率が向上し、10aあたり作業時間では15%削減(19.1h/10a⇒16.2h/10a)し、目標達成。
導入技術の効果
自動運転トラクタ
- 無人機と有人機の協調作業により、耕耘作業時間を慣行区より最大60%削減(登録時間、ほ場までの移動時間含まず)
GPS連動直進キープ田植機
- GPS制御による株間・施肥量キープ機能により、ほ場条件に関わらず設定通りの高精度作業により作業のムラ・ムダを削減
農業用マルチローター
- 10a当たり2分で散布が完了
- 適期散布による高い防除効果を確認
- 防除委託費の削減により年間約65万円の削減効果
オートステア装置
- 直進200mの大区画ほ場で高精度な播種作業を実証
- 小麦播種において、作業時間を20%削減
事業終了後の普及のための取組
- 今後もコンソーシアム関係機関と連携し、積極的な視察の受け入れ、実演会の開催等により普及啓発に努める。
- 事業で設置したRTK基地局の共同利用体制を整備し、周辺生産者のスマート農機利用拡大を図る。
- 導入コストが比較的低いスマート農機(直線キープ機能、農業用マルチローター等)を中心に、導入効果を周辺生産者へ伝えるとともに、町単独の補助事業も検討しながらスマート農機の導入促進を図る。
問い合わせ先
千葉県香取郡神崎町まちづくり課 産業課
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