大D09 (農)高野生産組合(新潟県上越市)
実証課題名
ほ場の超大区画化に併せた次世代型大規模水田経営における用途別多品種米低コスト・高品質型スマート農業一貫体系の実証
経営概要
71.9ha(耕作面積:水稲71.1ha、たまねぎ0.2ha)うち実証面積:水稲16.6ha
導入技術
①自動操舵(直進キープ)トラクタ、②直進キープ田植機、③ブロードキャスタによる可変施肥、④多機能型自動給水栓、⑤マルチローター(センシング+施肥・農薬散布)、⑥食味・収量コンバイン
目標
- V溝乾田直播と移植栽培の組み合わせにより作期分散を行い、60kg当たり生産コスト削減を目指します。
- V溝乾田直播栽培:7,900円/60kg(10a当たり収量:645kg)
移植栽培:9,400円/60kg(10a当たり収量:585kg)
目標に対する達成状況
- ほ場整備直後に起きやすい肥沃な土壌の減少など不安定な条件が重なり、収量が確保できなかったため、目標の60kg当たり生産コストの達成に至りませんでした。一方、自動操舵(直進キープ)トラクタや直進キープ機能田植機を導入したことにより、作業者の心身の負担軽減が図られ、各作業で労働時間が10%以上削減できたことに加え、さらに遠隔操作型自動給水栓による水管理により、労働時間が79%削減でき、実証項目の目標が達成できました。田植機の可変施肥技術は、大区画ほ場整備後の生育のバラツキを短期間で解消し、増収に結びつけることにつながりました。
導入技術の効果
自動操舵(直進キープ)トラクタ
- 各作業の労働時間が低減できたほか、V直作業では正確に条間を確保できました。
直進キープ可変施肥田植機
- 労働時間が低減できたほか、可変施肥による生育均一化で収量が、15%向上しました。
多機能型自動給水栓
- 遠隔操作型の導入により、ほ場での給水栓の開閉操作が不要になりました。
マルチローター(追肥・防除)
- 経営規模30haにマルチローターを1台導入すると、既存のラジヘリ防除を下回るコストでの作業が可能。
事業終了後の普及のための取組
- スマート農業技術により大区画ほ場での労働時間削減効果が実証できたことから、目標とする 60kg当たり生産コストの達成に向け、可変施肥技術を最大限発揮し、10a当たり収量の向上を目指します。
- 市内生産者に日々進化するスマート農業技術の導入に向けた相談・助言ができる体制を整え、新たな技術の実証を進めるとともに、ホームページや動画配信による情報発信により、スマート農業の拡大を図ります。
YouTubeチャンネル「上越市スマート農業プロジェクト
問い合わせ先
上越市スマート農業プロジェクト委員会(上越市農林水産部農政課)
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