中G10 (農)うもれ木の郷、(農)むつみ(山口県萩市他)

実証課題名
中山間地域における連合体の育成を見据えた集落営農法人の経営体質強化・次世代人材の育成
経営概要
(農)うもれ木の郷 77ha(水稲63ha、大豆13ha 他)うち実証面積:水稲 8ha
(農)むつみ 58ha(水稲54ha、大豆 4ha 他)うち実証面積:水稲19ha

導入技

①GPSブロードキャスタ、②自動操舵システム、③システム連携トラクタ、④直進田植機、 ⑤可変施肥田植機、⑥ラジコン除草ボート、⑦ラジコン除草機、⑧収量コンバイン、⑨防除用ドローン

  • 水稲部門の労働時間を20%程度削減、収益を20%増
  • 連合体の形成に向けた法人間のデータ連携として圃場位置、栽培管理データを共有

目標に対する達成状況

  • 整形で団地化された水田では、直進田植機を体系に組み込むことで精密施肥により倒伏が軽減、概ね5%の増収と肥料コスト10%低減が図られ収益が向上するとともに、労働時間も15~20%削減できた。
  • 小区画不整形水田では、可変施肥田植機による肥料コストの低減や、防除ドローンによる作業時間短縮が図られたが目標は達成できなかった。
  • 経営・栽培管理システムで集約した労働時間データの見える化等を契機に、法人間で繁忙期の畦畔除草作業を支援する新たな連携活動が開始され、2法人全体で作業時間平準化を図ることができた。

導入技術の効果

直進田植機・収量コンバイン

  • 直進田植機で側条施肥した場合には、計画量どおり施肥が可能。地力が高い圃場で正確に減肥することで、倒伏が少なく概ね5%増収。収量コンバインで効果を確認

可変施肥田植機

  • 可変施肥田植機を活用し、圃場の作土深等に応じて施肥量を調整することで、収量・品質の現行水準を維持しつつ、概ね2割程度肥料コストを削減

システム連携農機(トラクタ、可変施肥田植機)

  • 熟練者の不整形水田における作業軌跡を経営・栽培管理システムに記録。翌年、若手が事前に確認することで作業が効率化し、オペレータ経験1年目にして作業時間を17%短縮

防除用ドローン

  • ドローン防除にはオペレータと補助者1名との組作業が必要だが、液剤による穂揃期防除では、組作業でも作業時間が6割削減

    ※慣行はセット動噴による3人組作業

事業終了後の普及のための取組

  • 令和2年に発足したスマート農業の推進を図る県域の協議会(スマート農業実装加速協議会)の推進方策に基づき、県、市町、JA等の農業関係団体が連携・役割分担の中で技術体系の早期普及・定着を図る。
  • 「萩・阿武地域スマート農業活用プロジェクト」を設置しており、地域段階での技術導入方法、スマート農業技術を使いこなせる人材の研修受入やマッチング体制の構築、法人間連携によるスマート農機のシェアリングなどの具体的な取り組みを進める。
  • 農業大学校においてスマート農業のカリキュラム化を目指すなど、研究と教育が連携した取り組みの中で人材育成を行う。
問い合わせ先

山口県農林総合技術センター農業技術部

E-mail:

関連リンク
キーワード

トラクタ(自動操舵システム)、自動運転、自動航行、田植え機、田植機(直進キープ等)、可変施肥、ブロードキャスタ、側条施肥、遠隔操作草刈り機、ラジコン除草ボート、ラジコン草刈機、リモコン草刈機、遠隔操作草刈機、水田除草機、防除、農薬散布ドローン、コンバイン(食味・収量センサ)、収量コンバイン、収穫、ドローン(センシング)、リモートセンシング、リモセン、中山間水田作、中山間地、イネ、主食用稲、水稲