果2G06:大社観光ぶどう園ほか【島根・出雲市】

実証課題名
「ハウス環境自動制御による加温栽培ぶどうの栽培・販売体系改善」及び「ぶどう栽培匠の技を次世代に継承するためのVR学習システム開発」の実証
経営概要
ぶどう 133.3a
うち実証面積 ぶどう 74.1a(①ハウス制御ほか 65.1a ②VR学習システム 9a)

導入技

①スマートファクトリー(栽培・販売管理)システム、②農業日誌・圃場管理ツール、③ハウスモニタリングシステム、④自動換気システム、⑤養液土耕システム、⑥VR技術による栽培技術伝承(学習)システム

デラウエア・シャインマスカットともに
  • 単収10%アップ
  • 秀品率10%アップ
  • 単価6%アップ
  • 労働時間13%軽減
  • VR研修実施新規就農者の秀品率30%アップ

目標に対する達成状況

  • デラウェア、シャインマスカットとも、ハウスの自動換気で昼温を好適な温度が維持できるとともに、施肥及びかん水の自動化により、出荷時期が早まったことで単価が向上(デラウェア11%アップ、シャインマスカット82%アップ)し、目標を達成した。
  • ハウスの自動換気システムにより温度管理に係わる労働時間が61%削減、かん水同時養液土耕システムによりかん水施肥等に係わる労働時間が80%削減できた。しかし、その削減された労働時間を結実管理等の栽培管理作業に振り向けたことから、全体の労働時間の削減には至らず、5%増加した。ただし、適正な栽培管理ができたことで単価の向上につながった。

導入技術の効果

スマートファクトリー(栽培・販売管理)システム

  • 栽培の改善と販売戦略に活用できるシステムが完成し、PDCAサイクルを構築した。

ハウス側窓開閉自動化による省力化

  • 開閉作業やほ場間移動の時間が削減(年間時間)

養液土耕システムによる省力化

  • かん水作業やほ場間移動の時間が削減(年間時間)

VR学習システムによる技術継承

  • 摘粒、摘房、剪定作業のVR学習システム(学習モード、実践モード)が完成し、新規就農者、アグリビジネススクール、出雲農林高校、農林大学校での研修を4回(延べ57名)実施した。

事業終了後の普及のための取組

  • ハウスモニタリングと連動した自動換気システム及び養液土耕システムについては、自動化のメリットや経営的効果など現地学習会を開催するとともに、導入にあたっては、市等の補助事業で生産者を支援していく。
  • 栽培技術継承VR学習システムについては、次世代を担う農業者の育成に向けて、出雲市農業再生協議会が開校しているアグリビジネススクールのぶどうチャレンジ講座や、県内外で実施している就農フェアでの活用、出雲農林高校、農林大学校での積極的な活用等により、普及を図っていく。
問い合わせ先

出雲市役所 農林水産部 農業振興課

E-mail:

Tel: 0853-21-6582 Fax: 0853-21-6998

関連リンク
キーワード

統合環境制御、生育・収量等の予測システム、営農管理システム、栽培管理システム、VR学習システム、果樹、ハウス自動換気、養液土耕システム、技術伝承、出荷時期予測、AI、スケジュール最適化、AR、VR、ブドウ、ぶどう、デラウエア、シャインマスカット