露2A01:農業生産法人(株)小坂農園【北海道・むかわ町】
実証課題名
カボチャのスマート栽培・収穫の実証
経営概要
33ha(水稲15ha、カボチャ10ha、ブロッコリー8ha)
うち実証面積:カボチャ10ha
うち実証面積:カボチャ10ha
導入技術
①苗自動灌水、②有人ー無人トラクタ協調作業による耕うん、③ドローン(農薬散布・追肥)、④収穫作業支援
目標
ロボットトラクタ導入で作業時間30%削減、カボチャ収量10%向上、経営体の収益向上
目標に対する達成状況
- 自動灌水装置導入により、育苗作業時間が90%削減。
- ロボットトラクタと有人機の協調作業により、慣行と比較して耕うん作業時間が最大36%削減。
- ドローン空撮画像からの生育判断法を特許出願し、散布用ドローン部分による部分追肥方法を確立。
- 本格的にスマート技術を導入したR3年はカボチャで機械費増加分を上回る利益を確保。
導入技術の効果
自動灌水装置
- 貯水槽と圧力タンク、電磁弁、逆吊散水ローター等で構成され、電磁弁は電池式でスマートフォンにより動作設定でき、可動部が無いため灌水開始時の立ち会いも不要で、育苗作業時間が90%削減。
有人ー無人トラクタ協調耕うん
- 一筆1~1.6haのほ場(一部変形含む)で、有人トラクタは無人トラクタの作業を監視しながら,初めに最外周を耕うんした後で無人トラクタの耕うん時に生じた未耕起部分を耕うんし、無人トラクタは直進の往復行程のみ行い、作業時間最大36%削減(茶:無人、青:有人)。
生育判定と部分追肥
- ドローン撮影画像(左図)から生育が劣っている箇所(右図で白が薄い)の判断方法を特許出願し、部分追肥で収量28%増(R2年)。
- ドローン追肥における肥料の選定、散布量、散布幅、飛行高度、飛行速度などの最適条件を決定。
ドローン防除
- うどんこ病とつる枯病両方に有効な「ベジセイバー」を用い、ほ場脇に発電機と複数のバッテリー充電器を置き、ほ場での充電待ち時間を解消。ダウンウォッシュで茎葉が損傷しないよう、飛行高度は4m(機種による)。1.6haのほ場を薬剤補充とバッテリー交換時間含め約30分で散布。
事業終了後の普及のための取組
- 各種イベント等での情報発信に加え、北海道普及組織のネットワークによる普及の横展開を推進する。
- 農業支援サービス事業者にカボチャ生育判定法特許を許諾し、サービス提供を目指す。
- カボチャ輸出産地においてスマート技術の導入を図る。
問い合わせ先
農研機構北海道農業研究センター事業化推進室
E-mail:
関連リンク
キーワード
トラクタ(自動運転)、トラクタ(自動操舵システム)、ロボトラ、協調作業、同時作業、自動航行、可変施肥、肥料散布ドローン、部分追肥、防除、農薬散布ドローン、収穫支援機、ドローン(センシング)、リモートセンシング、リモセン、潅水、自動かん水装置、水管理システム、カボチャ、かぼちゃ、畑作物