水2B02:(株)新妻有機農園【福島・広野町】
実証課題名
中山間地域における水稲スマート有機栽培体系の実証
経営概要
15.7ha(水稲13.6ha、大豆 1.8ha、タマネギ 0.3ha) うち実証面積:水稲13.6ha
導入技術
①自動操舵トラクタ、②直進アシスト田植機、③自動水管理システム、④リモコン草刈機、⑤ドローン活用の生育診断、⑥収量コンバイン、⑦ほ場管理支援システム
目標
- 水稲有機栽培における全国の有機栽培平均10a当たり労働時間の2割減と労働負荷軽減
- 有機栽培米の収量・品質の高位平準化(10a当たり平年収量(492kg)の85%以上、1等米比率90%以上)
- 実証経営体の利益を1割以上向上
目標に対する達成状況
- 自動水管理システム、リモコン草刈機、直進アシスト田植機等を活用し有機栽培米10a当たりの労働時間を6.5時間に縮減し目標を達成した。
- 有機栽培米の収量・品質は目標に届かなかったが、1等米比率は、前年22%から75%に向上した。
- 実証経営体の利益は、実証経営体の規模拡大等により、実証開始前より3割向上し目標を達成した。
導入技術の効果
直進アシスト田植機
- 直進アシスト田植機は、移植作業工程にバラツキがなく、非熟練者も熟練者と同等の作業精度を保つことが可能であった。
リモコン草刈機
- リモコン草刈機の作業能率は、3.9~7.7a/hで、刈払機の約1.1~1.6倍であった。また、リモコン草刈機は、1回当たりの作業面積が大きいほど作業能率が高くなる。
自動水管理システム
- 自動水管理システムを導入し、ほ場見回り、水位の調整等水管理に要する管理作業時間を約60%削減出来た(2021年0.89時間/10a→0.34時間/10a)。
水稲葉色診断による施肥改善
- ドローン等を活用した画像解析(葉色診断)結果を基に、土壌分析結果や収量コンバインのほ場収量データを活用し、ほ場毎に施肥量の改善(一部可変施肥)を行った結果、ほ場間の生育ムラが解消された。
事業終了後の普及のための取組
- 展示ほ場等を設置し、福島県浜通り地域及び県内各地域からの視察を継続して受け入れ、スマート農業機器の作業や取組成果等を紹介しスマート農業技術の普及に努める。
- 実証成果をとりまとめ、福島県内の普及組織による農業者への普及活動を積極的に展開し、スマート農業機器を活用した水稲有機栽培技術の普及を推進する。また、地元大学等との連携活動を通じて、県内農業者や一般消費者、学術研究者等へ情報発信する。
問い合わせ先
福島県農業総合センター 有機農業推進室
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