品種詳細

そば中間母本農1号

そば「九州PL4号」はそば近縁野生種から導入した自殖性遺伝子を持つために自殖稔性が高く、花柱性は雌しべと雄しべが長い長等花柱花である。野生種由来の子実脱落性遺伝子を除去してあるため、自殖性導入の育種素材として優れている。

主要特性

  •  「九州PL4号」は、「牡丹そば」(短花柱花)に近縁野生種F. homotropicum を交配し、幼胚を培養して交雑植物体を得、それ以降F4世代まで選抜して得た自殖性系統を「牡丹そば」に戻し交雑し、以降、系統育種法により自殖性と子実非脱落性を選抜目標に固定を図って育成した自殖性系統である。平成17年秋はB1F11世代である。
  •  1遺伝子に支配される自殖性を示す。自殖性遺伝子は花柱性の遺伝子と多面発現関係にあり、自殖性個体は雄しべと雌しべの長さがほぼ等しい長等花柱花である。この花柱性の表現型は自殖性選抜マーカーとして利用できる。
  •  「九州PL4号」は、野生種由来の子実脱落性対立遺伝子(Sht1)を持たないので、普通そばと交配しても子実脱落性を示さない。
  •  成熟期は「牡丹そば」よりも遅く、「常陸秋そば」よりもやや早い中間型に属する。草丈や分枝数、花房数などは「牡丹そば」や「常陸秋そば」より劣り、生育は旺盛でない。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
20112
(2006年8月22日)
2006年11月17日 17762
(2009年3月 6日)
25年
(満了日:2034年3月 6日)
交配組み合わせ 旧系統名