品種詳細

ふゆわらべ

ふゆわらべ

「ふゆわらべ」は、緑の部分(葉身)および白い部分(葉鞘)が短く太い独特の形状をもち、また、辛味が少なくやわらかいため、葉身部までおいしく食べられる新しいタイプのねぎ品種です。一般的な根深ねぎでは、通常30cm程度の白くやわらかい葉鞘部を形成させるため、土寄せ作業を繰り返し行う必要があり、栽培期間が長期におよびますが、「ふゆわらべ」は太りが早く、葉鞘部の長さが20cm程度と短いため、従来と比べて土寄せ回数を半減でき、栽培期間を2か月程度短縮することが可能です。今後、本品種を利用して、少人数家庭での消費拡大や葉ねぎ兼用商品など新たな用途が期待されます。

主要特性

ふゆわらべ

  • 短葉の下仁田系品種と辛味が少なくやわらかい九条系品種が自然交雑した系統と根深ねぎ品種から選抜した比較的短葉の系統を交配しました。その後代から選抜を繰り返し、「ふゆわらべ」を育成しました。
  • 「ふゆわらべ」の葉身部および葉鞘部は、「下仁田(しもにた)」よりやや長くなりますが、一般的な根深ねぎ品種「元蔵(もとくら)」およびやや短葉の「なべちゃん」より短くなります。また、葉鞘径はこれらの品種より太く、高収量が期待できます。
  • 食味に関しては、葉身部、葉鞘部ともに辛味は少なく、やわらかいことが特徴です。これらは、辛味程度の指標であるピルビン酸含量や硬さの指標である破断強度の比較からも明らかです。
  • 関東以南の温暖地における夏まき冬どり栽培に適しています。葉鞘部が短いため、栽培期間を2か月程度短縮でき、病虫害や気象災害を回避しやすい作型が可能です。また、土寄せ作業を半減することができ、作業の省力化にも役立ちます。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
23691
(2009年4月23日)
2009年6月29日 20551
(2011年3月15日)
25年
(満了日:2036年3月15日)
交配組み合わせ 旧系統名
ネギ安濃1号