品種詳細

麗和(れいわ)

自家和合性なので受粉樹が不要で結実が安定したウメ新品種です。果実が大きく、ヤニ果の発生が少ないため、梅干しや梅酒などの用途に優れた特性をもつとともに、開花期がやや遅いため、「白加賀」など開花期が遅い自家不和合性品種の受粉樹として期待されます。花弁は白色で実ウメでは少ない八重咲きであることから、花も実も楽しめます。品種名は、円形で整った綺麗な果実で自家和合性を有することに由来します。

主要特性

  1. 開花盛期は育成地(茨城県つくば市)では3月中旬頃でやや遅く、収穫盛期は6月下旬頃で「南高」と同時期です(表1)。
  2. 花弁は白色で八重咲きです(写真2)。
  3. 自家和合性を有し、結実良好です(表1)。
  4. 果形は円形で整い、30g以上の大果となります(写真1、表2)。
  5. 核重は2.7g程度で、核重率は7.1%程度と「南高」に比べやや低くなります(表2)。
  6. ヤニ果の発生は少なく、果汁の滴定酸度は6.7%程度です(表2)。
  7. 完熟期でも果皮がやや硬く、漬け梅に加工しても硬くなるときがあります。
写真1 「麗和」の結実状況
写真1 「麗和」の結実状況
写真2 「麗和」の開花状況
写真2 「麗和」の開花状況
表1「麗和」の樹の特性(農研機構 2017-2019)
表1「麗和」の樹の特性(農研機構 2017-2019)
表2「麗和」の果実特性(農研機構 2017-2019)
表2「麗和」の果実特性(農研機構 2017-2019)


栽培適地

関東,近畿,四国,九州地方での栽培適性は確認されていますが、その他の地方では十分な確認はされていません。 四国,九州地方では果実が小さくなる傾向があります。



育成担当者

八重垣英明・末貞佑子・山口正己・土師 岳・澤村 豊・安達栄介・山根崇嘉・鈴木勝征・内田 誠

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
34687
(2020年4月30日)
2020年7月16日 29369
(2022年8月17日)
30年
(満了日:2052年8月17日)
交配組み合わせ 旧系統名
加賀地蔵×月知梅 ウメ筑波12号