品種詳細

ハニービート

「ハニービート」は酸味が少なく糖度が高いニホンスモモ品種です。中生の主要品種である「ソルダム」や「サマーエンジェル」より10日程度早く収穫することができます。

主要特性

  • 「ハニービート」の果形は円形で、果皮色は紅紫、果肉色は黄です(写真1,2、表1)。
  • 果実の大きさは120 g程度で「ソルダム」と同程度です。糖度は15%程度と「ソルダム」より高く、酸味はpH4.4程度と「ソルダム」及び「サマーエンジェル」より少なく食味良好です(表1)。
  • 「ハニービート」の樹姿は直立性と開張性の中間で、樹勢はやや強いです。短果枝及び花芽の着生は中程度で、「ソルダム」及び「サマーエンジェル」よりやや劣ります(表2)。
  • 開花盛期は育成地の茨城県つくば市では3月末で「ソルダム」及び「サマーエンジェル」と同時期です。収穫盛期はつくば市では7月中旬頃で、「ソルダム」及び「サマーエンジェル」などの中生の主要品種より約10日早く収穫できます(表2)。
  • 「ハニービート」は自家不和合性で、S遺伝子型はScSfです。「貴陽」及び「小松すもも」を除く我が国の主要品種が受粉樹として使えます(表2)。
  • 果梗部を中心に輪紋が発生しやすいため、成熟期に降雨が多いと裂果の発生が多くなる可能性があります。
  • 黒斑病に罹病性ですが、他の主要品種に比べて発生は少ない傾向があります。


写真1 「ハニービート」の果実


写真2 「ハニービート」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
32148
(2017年5月31日)
2017年10月20日

交配組み合わせ 旧系統名
PP-26-6(ソルダム×オザークプレミア)×太陽 スモモ筑波6号

栽培適地

全国のニホンスモモ生産地で栽培可能です。西日本の産地を中心に60 ha程度の普及が期待されます。

育成担当者

八重垣英明・末貞佑子・山口正己・澤村豊・土師岳・足立栄介・山根崇嘉・鈴木勝征・内田誠