品種詳細
もりのかがやき
「もりのかがやき」は、主要品種「ふじ」より3週間程度早く収獲できる豊産性の中生品種です。果実は370g程度と大きく、果皮は黄色で陽光面の赤い着色や果面のさびの発生が少ないため、きれいな外観です。果肉の歯ざわりが良く多汁で、糖度が高く、酸味が少ないので食味は極めて優れています。黄色いリンゴは着色管理が不要で省力栽培に適しています。
リンゴ園に植えられた樹に着いた黄色い果実が太陽の光をいっぱいに浴びてきらきらと輝くイメージから「もりのかがやき」と命名しました。
主要特性
- 樹勢は中程度で、樹姿は開張性です。育成地(岩手県盛岡市)における開花期は5月中旬で、「ふじ」とほぼ同じです。収穫期は10月中下旬で、「ふじ」より約3週間早く収穫できます。また、安定して結実し、豊産性です。
- 果実重は370g程度と大きく、果形は円形です。果皮は黄色で陽光面の赤い着色は少なく、果面のさびの発生も少ないため、無袋栽培でも果実の外観はきれいです。
- 果肉は黄白色で、歯ざわりが良く、多汁で、糖度は平均で15%程度になります。酸味は少なく、芳香があり、食味は安定して優れています。
- 収穫期に裂果や落果が発生することがありますが、その程度は比較的軽く、大きな問題にはなりません。また、地域や年によって果肉の褐変症状が発生することがあります。
- 斑点落葉病に抵抗性を示します。黒星病には罹病性を示しますが、通常の薬剤散布により被害を回避できます。
- 北海道、東北から北信越にかけてのリンゴ栽培地域で栽培できます。
結実状況
果実
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
---|---|---|---|
23943 (2009年7月28日) |
2009年9月24日 | 20709 (2011年3月18日) |
30年 (満了日:2041年3月18日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
つがる×ガラ | リンゴ盛岡63号 |
栽培適地
北海道、東北から北信越にかけてのリンゴ栽培地域で栽培できます。
農林認定品種(旧:命名登録品種)
登録番号:りんご農林18号
登録年月日:2010年3月26日
育成担当者
副島淳一、別所英男、古藤田信博、阿部和幸、岩波 宏、増田哲男、小森貞男、吉田義雄、伊藤祐司、土屋七郎、高橋(住吉)佐栄、森谷茂樹、羽生田忠敬、加藤秀憲、石黒 亮、樫村芳記、真田哲朗
発表論文
- 園芸学研究 10別1, 268(2011) 大果で甘味が多く食味の優れるリンゴ新品種'もりのかがやき'