品種詳細

なし中間母本農1号

樹性はほぼ「おさ二十世紀」と同様です。花粉量は「おさ二十世紀」よりやや少ないですが、交配等における実用上の問題はありません。また、黒斑病に対して抵抗性であることから、「おさ二十世紀」と比較して後代における抵抗性個体を効率的に獲得できます。また、果実形質は「おさ二十世紀」と比較して果実重はやや小さいものの、外観および品質は同様です。

主要特性

  • 樹性はほぼ「おさ二十世紀」と同様で、花粉量は「おさ二十世紀」よりやや少ないですが、交配等における実用上の問題はありません。
  • 黒斑病に対して抵抗性であることから、「おさ二十世紀」と比較して後代における抵抗性個体を効率的に獲得できます。
  • 果実形質は「おさ二十世紀」と比較して果実重はやや小さいものの、外観および品質は同様です。
  • 本系統は「おさ二十世紀」同様、自家和合性を示しています。また、後代においても片親が自家不和合性遺伝子の中の S1 または S4 遺伝子を持たない場合は本系統を種子親、花粉親のいずれに用いても自家和合性個体を高頻度で獲得できます。一方、片親が S4(「幸水」、「二十世紀」等)あるいは S1 (「八雲」、「あきあかり」等)遺伝子のいずれかを持つ場合、本系統を種子親に用いると後代の自家和合性個体の獲得率は50%となり、花粉親として用いると交雑不和合性のため後代は得られません。後代の自家和合性個体の自家結実率が実用的に問題のない値であることから、自家和合性品種育成を進めるための交配親として有用です。

「なし中間母本農1号」の果実
「なし中間母本農1号」の果実

「なし中間母本農1号」の結実状況
「なし中間母本農1号」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
14912
(2002年8月 1日)
2003年2月20日 16164
(2008年3月 5日)
30年
(満了日:2038年3月 5日)
交配組み合わせ 旧系統名
おさ二十世紀×おさ二十世紀(おさにじっせいき×おさにじっせいき) 266-27

育成担当者

壽 和夫、佐藤義彦、齋藤寿広、阿部和幸、町田 裕、栗原昭夫、小園照雄、梶浦一郎、寺井理治、正田守幸、鈴木勝征、澤村 豊、緒方達志、木原武士、増田亮一、西端豊英、樫村芳記、福田博之

発表論文

園芸学会雑誌. 別冊, 園芸学会大会研究発表 72(1), 54, 2003-04-04 :自家和合性の後代を効率的に獲得できるナシ中間母本農1号