品種詳細

「Mi114」はフリント系列自殖系統「Mi47」と「Na50」とのF₁から、単粒系統法によりF7世代まで自殖をくり返して固定した自殖系統のとうもろこし品種です。「Mi29SRR」を種子親として「Mi114」を交雑したF₁系統が「さとみどり」です。

主要な特徴

育成地の調査では、

1. 粒質は"フリント"、早晩性は"中生の晩"に属します。稈長は「Mi47」よりやや低く、着雌穂高は「Na50」と同程度です。
2. 雌穂径、一列粒数および子実収量は中間的で、百粒重は「Mi47」より重く、粒列数は平均10.6列です。子実収量は「Mi102」と同程度で花粉親としては実用レベルにあります。
3. 系統分類特性調査では比較品種と同じく病害への罹病は認められず、実用レベルに到達していると考えられます。
4. 耐倒伏性は"強～極強"です。
5. 放任受粉下での採種量は16.3 kg/aで花粉親としては実用レベルにあります。花粉飛散程度は"やや良"です。
6. 「Mi29SRR」との特定組合せ能力は高いものです。「さとみどり」は本系統を花粉親とする単交雑F₁ 系統です。

活用面と留意点

1. 「さとみどり」の花粉親として利用できます。
2. デント種とのF₁組合せに適していると考えられますが、一般組合せ能力のデータはありません。