品種詳細
なつひむか
「なつひむか」は暖地の夏播き栽培の重要障害である南方さび病とワラビー萎縮症に抵抗性で、夏播き栽培では登熟が早い晩生の飼料用トウモロコシ品種です。耐倒伏性、折損抵抗性も強く、晩播栽培にも適しています。
主要な特徴
育成地の調査では、
- 夏播き栽培において、絹糸抽出期は「30D44」、「なつむすめ」より1日早く、「SH5937」より2日早い品種です。収穫時熟度は「なつむすめ」、「30D44」並で、収穫日が1日遅い「SH5937」より進んでおり、早晩性は"中生の晩"の「なつむすめ」よりやや遅く、"極晩生"の「30D44」、「SH5937」より早い"晩生"に属すると判断されます。
- 稈長及び着雌穂高は「30D44」、「SH5937」より低く、「なつむすめ」よりやや高い品種です。
- 乾物収量は「SH5937」並「30D44」よりやや少なく、推定TDN収量は「30D44」並「SH5937」よりやや多く、乾物収量、推定TDN収量ともに「なつむすめ」より多い品種です。
- ワラビー萎縮症では、抵抗性品種の「30D44」及び「SH5937」に比べ、萎縮個体率、生育程度が同程度です。非抵抗性品種の「SH9904」、「3470」及び「なつむすめ」に比べると発症個体率及び萎縮個体率は低く、生育程度は良好です。ワラビー萎縮症抵抗性は「30D44」及び「SH5937」と同程度です。
- 南方さび病罹病程度は、「30D44」、「SH5937」及び「SH9904」より少なく、「なつむすめ」並かやや少ない特性です。抵抗性は「なつむすめ」と同じく"極強"です。
- 折損個体率は「30D44」より少なく、倒伏個体率、倒伏及び折損個体率は「30D44」及び「SH5937」より少ない品種です。折損抵抗性は「30D44」より強く、耐倒伏性は「30D44」及び「SH5937」より強い品種です。
活用面・留意点
- 暖地の晩播及び夏播き栽培で利用できます。
- 春播き栽培の適性は不明です。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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31332 (2016年7月15日) |
2016年10月27日 | 27397 (2019年3月19日) |
25年 (満了日:2044年3月19日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||