品種詳細

久留米IH4号

紅色花弁を有する「久留米IH4号」は、冬季における草勢が強く、着果安定性が優れることからクリスマス期における鉢植え等の観賞用として利用できる。8倍体栽培種との交雑後代における紅花を有する正常着果個体の出現割合は極めて高く、交配親としても利用できる。

主要特性

  • 「久留米IH4号」は、1998年に大果で草勢が強い「イチゴ中間母本農1号」と濃紅色花弁を有する「レッドルビー」(属間雑種「フレール」と栽 培イチゴとの自然交雑実生)を交配して、得られた実生を促成栽培下で検定して選抜された紅花花弁で着果の優れた系統である。本系統は、クリスマス期におけ る鉢植え、グランドカバー植物等の観賞価値が高い。
  • 花弁色は鮮紫ピンクで、冬季における草勢低下が小さく、着果安定性が優れる。
  • 促成栽培では草勢は強く、休眠はやや浅く、草姿は中間である。花房は中間型で太くて長く、花数は多い。開花日は「とよのか」と同程度である。果実 は円錐で乱れが少なく、「とよのか」より小さく、果皮色は淡赤である。これまでの紅花イチゴと比較して糖度が高く、食味は優れる。
  • 紅色花弁は単因子優性に遺伝する。フローサイトメトリーによる染色体数の推定値は8倍体に近く、8倍体栽培種の「さちのか」との交雑後代における紅花を有する正常着果個体の出現割合は極めて高く、交配親としても利用できる。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
14605
(2002年4月 4日)
2002年11月12日 13535
(2005年12月 7日)
25年
(満了日:2030年12月 7日)
交配組み合わせ 旧系統名