平成28年熊本地震農業被害からの復旧・復興のための参考技術情報

寒冷紗を用いた安価なひ陰による暑熱対策

  • 平成28年の熊本地震において、畜舎等の損壊の被害(5月30日現在1168か所、農水省発表)が発生しました。本資料では、地震被害のため牛を屋外で飼育する場合の、寒冷紗を用いたひ陰による暑熱対策を紹介します。
  • 農業用の寒冷紗(遮光率51%)を用いて太陽からの放射熱を防ぐと、牛の平均体温の上昇を0.7-0.8°C抑えられ、呼吸数も平常時の範囲に保つことができます。
  • 放牧牛2頭には高さ2.5mを確保して、最低限3×4mの面積が必要です。鋼管パイプとクランプ等で骨組みを作成し、屋根に寒冷紗をかけてロックタイ等で固定します。支柱を固定する杭を地面に打ち込み、クランプや針金などでしっかり支柱を固定してください。製作費は2万円程度です。

図1 参考文献
1)安藤(2009)日畜会報、80(4):451-456
2)「よくわかる移動放牧Q&A」

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