令和6年能登半島地震における農業被害の 復旧・復興からの参考技術情報
令和6年能登半島地震では、農業関係においても、農業用ダムやため池の損傷、農地の地割れや農地法面の崩壊、また津波による農地土壌への塩分流入など、甚大な被害が発生しました。
農研機構では、農林水産省と連携し、令和6年能登半島地震による農業関係の被害から迅速に復旧・復興をはかるべく、農研機構の有する研究成果の中で参考となる技術面の情報について、参考技術情報として整理し、ここに紹介いたします。これらの技術情報が農業被害からの復旧・復興に少しでもお役に立てば幸いです。
能登半島地震の農業被災現場において活用できる参考技術情報をご紹介します。
1.農地・施設の復旧・整備技術情報
- 農業用水路トンネル点検技術
- 物理探査手法を用いた農地地下構造の把握
- 小型無人航空機から得た空撮画像の3次元再構成技術による被害調査への応用
- 精密衛星測位RTK-GNSSを用いた簡単・迅速な地上測位
- 被災農地の塩分管理のためのモニタリング技術
- 津波被災農地の除塩における留意点
【インフラの強化復旧に資する技術】
2.作物(水稲・畑作物・果樹等)関係の技術・営農支援情報
- 安価かつ簡便に遠隔地のハウスの監視ができる「通い農業支援システム」
- 土壌硬度三次元分布から農地の排水性を評価し、土壌物理性を改善する
- 地震被害を踏まえた水稲作の営農再開にあたっての移植晩限
- プラウ耕・鎮圧を特徴とするNARO方式乾田直播(代掻き時期までに入水できない場合)
- 管理作業の省力化と幼木期の未収入期間の短縮に資する省力樹形樹種別栽培事例集